絶対に犬を外飼いしてはいけない4つの理由
40~50年ほど前の日本では、犬は番犬として外で飼われることがほとんどでした。
30年ほど前になると犬はペットとして室内で飼われることが多くなり、現代の日本では、犬を飼っている家庭の約80%が愛犬を室内飼いしているといわれています。
室内飼いが増えている要因としては、私たちにとって犬がペットというよりも家族という存在になっていることや、庭が無い集合住宅に住む人が増えていることと共に、「犬は外ではなく室内で飼うべき」という考え方が犬の飼い方として推奨され始めたことが考えられます。
では、以前は外飼いが基本だったにもかかわらず、なぜ現在は『犬を外飼いしてはいけない』といわれるようになったのでしょうか。
1.他人から虐待を受ける可能性がある
犬を外飼いすると、他人から虐待を受ける可能性があります。
悲しいことですが、庭にいる犬に石を投げつけたり、ひどい場合は毒エサを与えて犬を殺してしまう人も世の中には存在します。
また、悪意無く無断で犬に食べ物を与えたりイタズラをする人もいますので、犬は他人が勝手に触れない室内で飼うようにしましょう。
2.気温の変化で犬が体調不良になる
四季がある日本では、気温や湿度が日によって大きく変化します。外で犬を飼っていると、夏は熱中症の恐れがありますし、冬は寒すぎて犬が体調を崩す恐れがあります。
犬の飼育に適切な温度は、犬種にもよりますが約20℃~25℃くらいです。エアコンで気温を調整できる室内なら犬も快適に過ごすことができます。
3.犬の体調の変化に飼い主が気づきにくい
外飼いをしていると、飼い主と犬が一緒に過ごす時間がかなり短くなります。
室内飼いをしていれば愛犬の些細な体調の変化にも気づくことができますが、外飼いでは明らかな変化以外は気づくことが難しくなってしまうのです。
4.犬が脱走するリスクが高くなる
外飼いでは首輪とリードで犬を繋いでいることが多いですが、脱走のリスクが室内飼いよりも高くなります。
首輪やリードが劣化していて壊れたり、犬が雷などに驚いて無理やり首輪を外して脱走してしまうことは少なくありません。
犬は脱走するとそのまま行方不明になってしまったり、交通事故に遭う可能性があるため大変危険です。
外飼いと室内飼いで犬の寿命に差はある?
『一般社団法人ペットフード協会』の調査によると、まだ外飼いが多かった1980年の犬の平均寿命はなんと2.6歳という短さでした。2021年の犬の平均寿命が14.65歳だったので、約40年ほどで大きく寿命が伸びていることがわかります。加えて、『外飼いよりも室内飼いの犬のほうが寿命が2~3年長い』という研究結果もあるそうです。
もちろん、犬の寿命が長くなったのは動物医療の進歩やドッグフードの改良、そして何より犬の正しい飼い方が一般の人々に広まったことなど、さまざまなことが複合的に作用していると考えられますし、室内飼いをすれば必ず犬が長生きするわけではありません。
とはいえ、寿命の観点だけでなく安全面や快適さを考えると、犬は室内で飼ってあげたほうが良いのでしょう。
まとめ
犬を外で飼うとさまざまなリスクがあり、犬の寿命にも影響があります。
何より物騒な事件が多い昨今、飼い主の目が届かない場所に愛犬を放置するのは危険な行為です。世の中には犬が好きな人ばかりではありません。
愛犬を守り、快適な環境で飼うためには外飼いではなく室内で飼うようにしましょう。室内飼いをすれば愛犬と接する時間が増えて、生活がより楽しくなるはずですよ。