1.どろっとした膿状になっている
犬は寒い場所に行ったときなどちょっとした刺激で鼻水を出すことがあります。透明でさらっとした鼻水であれば、それほど心配する必要はありませんが、反対に黄色っぽく粘りが強く膿のような鼻水が出ているときは注意が必要です。
黄色っぽい鼻水はウイルス感染をしているときなど何らかの疾病の症状であることが多く、膿になっている場合は「口鼻瘻管」という歯周病が悪化して起こる口腔トラブルを起こしていることも考えられます。
口鼻瘻管は、老犬や歯のケアを十分にされていない犬の起こりやすく、歯周病によって歯が脱落し、その部分に穴が開いて細菌感染などを起こす疾患です。これによって骨が溶けてしまい、歯根部分の穴と鼻の穴の間にトンネル状の管ができてつながってしまうのです。
このような場合は、膿状の鼻水が出るようになり、頻繁にくしゃみをしたり口を閉じるときに顎ががくがくするような様子を見せるようになったりします。
日頃から歯磨きなどのケアを行うようにし、定期的に口腔内の状態を確認することでここまで悪化してしまうことを防げるでしょう。
2.血が混ざっている
犬の鼻水に血が混じっているときは注意が必要です。人間であればちょっとした刺激で鼻血が出ることもあり、それほど大きなトラブルとみなされないことも多いですが、犬が鼻血を出した場合、大きなトラブルによる症状だと考えられています。
鼻血を何度も出す場合やなかなか止まらない場合、鼻の中に腫瘍ができてしまっていたり、血が止まりにくくなる「血小板減少症」など疾患にかかっていたりすることもあります。
犬の鼻血に気がついたときには、できるだけ早く動物病院に連れていって検査をしてもらうことをおすすめします。
3.顔を触られると嫌がる
鼻水を出している犬の様子をよく見ようとして、顔を押さえたり鼻を触ったりしたときに、極端に嫌がったり怒って飼い主さんを遠ざけようとしたりする場合も注意してください。
犬は痛みや不快感を感じている場所を触られることを嫌がるため、普段は問題なく触れる部分を触って嫌がる様子が見られたら、その部分に痛みを抱えているのかもしれません。
嫌がっている部分は無理やり触ろうとせず、できる範囲の目視で確認を行い、不安が残る場合は獣医師に相談するようにしましょう。
4.呼吸が苦しそう
また、比較的さらっとした鼻水にピンク色のものが混じっているときも、危険な「肺水腫」に陥っている可能性があります。肺水腫はその名の通り、空気が入るべき肺に水が溜まっているものでまるで溺れているような息苦しさを感じます。
犬の呼吸が荒く乱れていて、鼻水を出しているときには病院を受診して適切な治療を受けるようにしてください。
まとめ
犬が鼻水を出している場合のすべてで重篤な疾患やトラブルを疑う必要はありませんが、この記事で紹介したように鼻水に血や膿が混じっていたり、呼吸が苦しそうだったりする場合は危険な疾患の症状としてあらわれていることを疑いましょう。
そのほかにも、鼻水が出ているときに少しでもいつもと違う様子が見られれば、念のため動物病院で相談すると安心です。