犬は飼い主さんを心配してくれるのか?
犬は元は群れで生活をしていた社会性のある動物です。一緒に暮らす仲間の異変に気付き、ときにはそれに気を遣うことで群れでの生活をスムーズに、よりよいものにしてきました。
そのため、飼い主さん家族の声のトーンや表情、行動を読み取って(今日はちょっと様子が変だぞ)(いつもの飼い主さんと違うな)と気付くことも。愛犬も、種類は違えど飼い主さんの気持ちの変化にも寄り添えるのでしょう。
ただし、犬にも個体差があり、ちょっと元気がないだけでも敏感に読み取る子もいれば、マイペースで自分以外にはあまり気を遣わない、というタイプの子もいます。
心配する仕草を見せてくれない犬であっても、別に飼い主さんを大事に思っていないわけでなくそれがその子の個性なので「うちの子はこういうタイプ」と理解してあげましょう。
愛犬が飼い主さんを「心配」しているサイン
では、犬が飼い主さんを心配しているときに見せるサインには、どのようなものがあるのでしょうか。
1.顔をなめる
犬は相手のことを心配しているときに、その相手の顔をなめることがあります。
犬が顔をなめるのは愛情表現の他に、不安を感じているときにもするサインです。体調が悪かったり、落ち込んだりしている普段とは違う様子の飼い主さんを見て、愛犬自身も不安になっているのかもしれませんね。
また、『辛くて泣いているときに愛犬が涙をなめてくれた』という方も多いようです。飼い主さんを慰めようとしているかは定かではありませんが、悲しい雰囲気を和ませようとしている、あるいは以前涙をなめたら飼い主さんが喜んでくれた経験から同じことをしている、などが理由として考えられます。
2.顔をのぞきこむ
落ち込んでテーブルに突っ伏したり、体調が悪くてベッドやソファで横になっていたら、愛犬がそーっと顔をのぞきこんできたなんて経験はありませんか。
実はこれも犬が心配しているときにする行動です。
愛犬は、飼い主さんの表情から今どういった気持ちなのかを必死に読み取ろうとしているのです。顔をのぞきこむ前に、飼い主さんの周りをうろうろしながらチラチラ様子を伺う場合もあります。
愛犬を心配させたくないのであれば、「ありがとう、大丈夫だよ」と笑顔で接してあげてくださいね。
3.おもちゃを持ってくる
犬は心配している相手に、自分のおもちゃをくわえて持ってくることがあります。「これ私のお気に入りだけど、あげるよ」と自分の好きなおもちゃをプレゼントして、元気づけようとしてくれているのでしょう。
気持ちが沈み込んでいる飼い主さんに対して、「僕と一緒に遊んで、嫌なことは忘れようよ」と元気になってほしくて遊びに誘っているとも考えられます。
いずれにせよ、飼い主さんを思い励ましたくてこういった行動をしていると思うと、自然と笑顔になれそうですよね。
4.そっと寄り添う
犬は心配している相手に、そっと寄り添うことも多いようです。「失恋から立ち直れなくてボーっとしていたら、気付くと愛犬がくっついていた」「体調が悪くて寝込んでいたら、犬がくっついて寝てくれた」というような経験はありませんか。
おそらくこれは、飼い主さんのことを心配した犬が、「一緒にいるよ」と安心させたくてやっているのでしょう。
また寄り添ってくるときにお尻だけくっつけて顔はよそを向いているなら、落ち込んでいる、あるいは病気で元気のない飼い主さんを守ろうとしている行動です。ぜひ、飼い主さんが元気になったら、愛犬のことをたくさん褒めてあげてくださいね。
まとめ
今回は、犬が相手を心配しているときにするサインを4つご紹介しました。
犬は感受性が豊かで、飼い主さんの表情や感情を読み取るのが得意なので、メンタルや身体が不調になったときに、今回ご紹介したようなサインを目にした方も多いことでしょう。
ただし、愛犬に心配をかけすぎると、同調して愛犬自身も元気がなくなってしまうこともあります。
できるだけ明るく笑顔で一緒に過ごせるよう努力していきたいものですね。