犬にとっても「靴」が有効なシーンとは
犬に靴を履かせることを良しとしない考え方ももちろんあると思います。しかし、場合によってはその「靴」が有効なシーンもあるようですが、どのようなシーンなのでしょうか。
1.指間炎になったとき
犬にとっても靴が有効なシーンは、指間炎になったときです。
指間炎とは、指の間に炎症が起きる病気のことを言います。犬の皮膚に常在する細菌やマラセチア菌による感染が原因で起こりやすいです。散歩のとき、手足に外傷を負ったことが指間炎の原因になることもあります。
指間に炎症が起こると、痒みや痛みを伴うため、犬が執拗に舐めてしまい、症状を悪化させてしまうことがあります。
こんなとき、犬にとっても靴が有効になります。散歩のときに靴を履かせてあげることで、傷や炎症のある部分を守ることができます。
2.雨の日の散歩に行くとき
犬にとっても靴が有効なシーンは、雨の日の散歩に行くときです。
どうしても外に出なければ排泄をすることができない犬もいますよね。雨の日も外に出なければならず、散歩の後のお手入れにも苦労されていらっしゃるのではないでしょうか。
雨の日の濡れた道路には、様々なものが流れ出ています。とくに多いのが、放置された犬の排泄物や野生動物の排泄物です。排泄物が含まれた濡れた地面を愛犬が歩いている可能性があるのです。
ポイ捨てされたタバコの吸い殻に雨水が含まれると、ニコチンやタールなどの有害物質も流れ出します。
帰宅後、濡れた手足を愛犬が舐めているのを見たことがありますよね? その中に含まれていると考えると…恐ろしいことです。
このようなことから愛犬の安全と健康を守るために、靴がとても有効なのです。飼い主にとっても、散歩後のお手入れが楽になって良いのではないでしょうか。
3.肉球が乾燥してひび割れたとき
犬にとっても靴が有効なシーンは、肉球が乾燥してひび割れたときです。
若い犬には起こりにくいことですが、シニア犬や老犬になると、肉球が乾燥してひび割れやすく、痒み・痛み・出血を伴うことがあります。
肉球がひび割れてしまった状態のままで散歩をすると、傷口から感染症になり、赤く腫れあがったり、ただれたりすることがあります。
散歩の後、犬の手足や肉球を拭いたり洗ったりしていませんか。それは実は、シニア犬や老犬の肉球の乾燥をさらに悪化させてしまう行為です。
肉球の乾燥の悪化を防ぐための方法として、靴を履かせることが有効になります。靴を履いていることで、手足や肉球が汚れることなく、拭くことも洗うことも不要になります。
4.災害時
犬にとっても靴が有効なシーンは、災害時です。
災害時には、犬も瓦礫の中を歩かなければならないことがあります。靴を履いていることで、怪我をせずに済むことがあります。災害時の地面には、鋭利なものが飛散している可能性が高く、犬が自ら避けながら歩くことは困難です。
災害時の備えとして、愛犬用の靴も災害グッズに加えておくとよいと思います。
靴を履くことに慣れさせる方法
犬が靴を履くことに慣れさせる方法は、「普段から靴を履く練習をしておくこと」に尽きるのではないでしょうか。
いきなり靴を履かせようとすれば、当然嫌がります。大暴れする犬もいます。抵抗して飼い主の手を噛む犬もいます。犬にとって、それほど靴を履くという行為は嫌なことなのです。
黙っておとなしく靴を履いてくれる犬もいますが、歩き方がおかしくなります。おかしな歩き方をすると、手足の関節を痛めてしまいます。大きな怪我にも繋がります。
毎日、たったの1分でよいです。安全な室内で靴を履く練習をしてみましょう。慣れてきた頃には、外に出て練習をしてみるのもよいですし、靴を履いた状態でお散歩してみましょう。
まとめ
犬にとっても靴が有効になるシーンを4つ解説しました。
- 指間炎になったとき
- 雨の日の散歩に行くとき
- 肉球が乾燥してひび割れたとき
- 災害時
犬に靴を履かせることにはデメリットが多いとされる一方で、有効になるシーンが必ずあります。
普段から履き慣れておく必要はありますが、愛犬にも一足、備えとして購入しておくとよいのではないでしょうか。