犬の散歩を夜にする時の「絶対NG行為」5選 やりがちなダメ行動や事故の危険性とは?

犬の散歩を夜にする時の「絶対NG行為」5選 やりがちなダメ行動や事故の危険性とは?

帰宅時間が遅くなった日や夏の暑い時期は、散歩時間を夜間にシフトする飼い主さんも多いでしょう。夜の散歩には、気候面や時間を気にせず愛犬とゆっくり散歩を楽しめるなどのメリットもありますが、昼間の散歩とは異なった観点での注意点もあります。愛犬と夜の散歩を安心して楽しむために知っておきたい、絶対NG行為をご紹介します。

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記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子
  • (AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター )

獣医師・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター
山口大学農学部獣医学科(現:共同獣医学部)卒業。2006年3月~2023年3月 有限会社ふくふく動物病院 取締役・院長。ジェネラリストですが、得意分野は皮膚疾患です。
獣医師歴26年(2023年4月現在)の経験を活かし、ペットの病気やペットと楽しむアロマに関する情報をお届けします。

愛犬との散歩時間は臨機応変に

夜の散歩

犬も人も、健康を維持するためには、ある程度規則正しい生活をすることが大切です。生活のリズムが確立され、食事や睡眠も適切にとれるようになるからです。

しかし、愛犬との散歩に関しては、必ずしも毎日同じ時間に出かけることが望ましいわけではありません。

主な理由は2つあります。

1つめの理由は、犬のストレスになるからです。

毎日同じ時間とはいっても、飼い主さんのご都合で、必ずしもいつもと同じ時間に出掛けられるわけではないということもあるはずです。そうすると体感で時間を察知できる犬は、「もう散歩の時間なのに、どうして今日は出かけないのだろう」と不安になり、かえってストレスを溜めてしまうのです。

もう1つの理由は、季節によっては昼間よりも夜間の方が犬との散歩に適しているからです。

体温調節が苦手な犬にとって、夏の暑い盛りに散歩をすることで、熱中症になったり熱いアスファルトで肉球をやけどしたりしてしまいます。日が沈んで気温が下がり、アスファルトの温度も落ち着いてから出かける方が好ましいのです。

つまり、暑い時期の散歩は早朝もしくは夜間などの太陽が出ていない時間帯の方がおすすめなのです。

犬の散歩を夜にする時の絶対NG行為

光る首輪をつけて夜間散歩する犬

今回は、特に夜の散歩の時にやってはいけないNG行為を紹介します。

1.地味な服装で出かける

夜は知り合いに会う可能性も低く、あまり服装に気を遣わずに出掛けてしまう方が多いかもしれません。

しかし、夜の散歩だからこそ服装はできるだけ明るい色の派手な服装で出掛けた方が良でしょう。白を基調とした服装なら、暗闇でも目立ちやすいです。また愛犬の首輪やリードにも、反射板やLEDライトが付いているものなどを利用しましょう。

これらの工夫は、単に見た目の問題だけではなく、すれ違う通行人や車、バイク、自転車などのドライバーから視認されやすくなるという効果が期待できます。

2.昼間の散歩と同じ装備で出かける

夜の散歩は、昼間の散歩道具だけを持って出掛けてはいけません。どんなに都会の街中でも、夜は暗がりができてしまいます。昼間と同じような感覚で、周囲の状況を素早く察知することはできません。

必ず足元を照らすライトを用意して、愛犬と飼い主さんご自身の安全を確保できるような装備で出掛けましょう。

3.愛犬の様子に無頓着

いくら足元をライトで照らしても、残念ながら昼間の視認力には及びません。そのため、昼間の散歩以上に愛犬の行動には注意を払う必要があります。

スマホを覗いたり、別のこと考えたりというような上の空の状態ではなく、きちんと愛犬の様子に注意を払いながら散歩をしましょう。

暗がりの中では、飼い主さんが気付かないまま不適切な食べ物を拾い食いしてしまったり、車のオイルなどが混ざった汚水を飲んでしまったりする可能性が高くなります。そして、万が一愛犬が体調を崩しても、夜間では動物病院ですぐに診てもらうことが難しい場合もあることを忘れないでください。

4.リードをしっかり握らない

たとえいつもと同じ散歩コースでも、夜間はいつもと様子が違うため、臆病な子は不安になりやすいという傾向が見られます。昼間よりも雑音が少ないため、ちょっとした音にも驚いてパニックを起こしてしまうかもしれません。昼間の散歩以上に、リードを離さないように意識して歩くことで、愛犬の飛び出し事故などを防げるでしょう。

また、他に誰もいないからといって、夜間の公園などでノーリードで愛犬を遊ばせてはいけません。愛犬が道路に飛び出して事故に遭ったり逸走したりするかもしれませんし、思いがけず人や犬がやってきてトラブルになるかもしれないからです。

5.マナーに対して気を緩める

夜間の散歩は人目が少ないため、愛犬の排泄物に対して、つい「これくらいならまぁいいか」と気を緩めてしまい、排泄物の処理を怠ってしまうかもしれません。しかし、飼い主さんのマナーの悪さは、愛犬がその地域で暮らしづらくなる原因になります。

直接見ている人がいないからといって気を緩めずに、昼間の散歩以上にマナーには気を遣いましょう。

夜の散歩は昼の散歩とは異なる注意点も必要

夕暮れ時の散歩

夜の散歩は、体温調節が苦手で靴を履くことにも慣れていない犬にとっては、体を守るというメリットがあります。

その他にも、夜間は人や車などが少なく、昼間のように時間に追われることもないため、愛犬と一緒に散歩をゆったりと快適に楽しめるというメリットもあるでしょう。

しかし昼間の散歩と比べると、注意しなければならないポイントが増えるのも事実です。

夜の散歩に必要な注意点を具体的に挙げると、下記のようになります。

  • 暗いため、いつもの散歩コースでも危険物が目に入りづらい
  • 暗くて静かなため、いつもの散歩コースでも臆病な子は不安になりやすい
  • 暗いため、愛犬や飼い主さんの姿が通行人やドライバーの目に入りづらい
  • 夜間なので、万が一の場合に動物病院ですぐに診てもらえない可能性がある

このような夜間特有の注意点を意識することで、安心して夜の散歩を楽しめるでしょう。

まとめ

夜の散歩を満喫する飼い主と犬

夜の散歩には、昼の散歩とは異なったメリットがあります。愛犬にとって快適に散歩を楽しめる環境を提供するためには、散歩時間に夜間を選択することが好ましい場合もあるでしょう。

ただし、夜の散歩には昼の散歩にはない観点での注意点にも気を配る必要があります。

今回ご紹介した犬の散歩を夜にするときの絶対NG行為を参考に、愛犬と夜の散歩を安全で快適に楽しめるよう、いろいろと工夫を凝らしてみてください。

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