愛犬を溺愛しすぎて飼い主がやりがちな甘やかし行為
一昔前に比べると犬に対する考え方や意識が大きく変化し、愛犬を我が子のように溺愛する飼い主さんが増えています。この変化自体は良いことですが、愛情が悪い方向へと進んでしまい、甘やかしすぎてしまう行為はいけません。
- 散歩中にねだられて抱っこしてしまう
- 欲しがるだけ食べ物を与えてしまう
- とにかく愛犬の要求すべてに応える
- 在宅中は常に愛犬と行動を共にする
- 悪いことをしても叱らない
以上のような行動に心当たりはありませんか。甘やかしすぎてしまうとかえって愛犬に悪い影響を与えてしまい、場合によっては病気につながるリスクも高まります。
愛犬の将来や愛犬との生活を考えて、甘やかしすぎないように愛情を注いであげることが大切です。
愛犬を甘やかしすぎると起こる「5つの怖いこと」
では、愛犬を甘やかしすぎるとどのような恐ろしいことが起こり得るのでしょうか。ここでは、愛犬を甘やかしすぎると起こる怖いことを紹介します。
1.肥満になり健康寿命が縮まる
愛犬が欲しがる分だけドッグフードや犬用おやつを与えていると、1日の摂取カロリーを大幅に超えてしまい、肥満になってしまうリスクが高まります。
肥満は生活習慣病として注意喚起されるほど、さまざまな病気を併発するリスクが高い病気です。健康寿命が縮むだけでなく、実際の寿命も縮まってしまう恐れがあるので、食べ物の与え過ぎには十分注意しましょう。
2.運動不足により免疫力、筋力低下につながる
愛犬の「散歩に行きたくない」や「抱っこして」という要求に応え続けていると、必然的に運動不足に陥り、体力が衰え免疫力が低下したり、筋力が低下したりする恐れがあります。
免疫力が低下すると感染症や体調不良などを引き起こしやすくなりますし、筋力や運動能力が低下することによって怪我を負いやすくなります。
愛犬の健康を思うならば、しっかり適度な運動をさせ免疫力の向上に努めたり、筋力を適度につけてあげるようにしましょう。
3.分離不安を発症する
愛犬を溺愛するあまり四六時中一緒にいるような状況では、愛犬が「飼い主さんがいることが当たり前」となってしまい、姿が見えないだけで狼狽えたり強いストレスや不安を感じたりするようになります。これは『分離不安』と呼ばれる症状の1つです。
精神的な疾患の1つに当てはまる症状で、前述したように飼い主が側から離れるだけで強いストレスを感じるようになってしまいます。
ストレスは寿命にも大きく影響しますし最悪の場合、自傷行為を始める犬もいるため、日頃からひとりで過ごすことに慣れさせることも大切です。
4.ワガママがエスカレートして手に負えなくなる
愛犬の問題行動を許容しているとワガママがエスカレートしてしまい、飼い主が叱っても耳をかさなくなってしまいます。すると、飼い主との生活範囲が壊されてしまったり手に負えなくなり、一緒に暮らせなくなるという最悪の結末を生み出す恐れがあるのです。
実際、上手くしつけができずに愛犬を手放す飼い主は存在します。しっかりダメなことは「ダメ」と根気強く教えてください。これも飼い主の責務の1つです。
5.問題行動により他者や他犬とトラブルになる
問題行動を放置していると愛犬と飼い主の生活が脅かされるだけでなく、散歩中やドッグランなどで出会った他の犬や飼い主さんとトラブルになるリスクも高まります。
他の犬に威嚇行動をしたり、飛びついてしまい怪我をさせたりすれば問題となり、場合によっては慰謝料を支払うケースも稀にあります。
日頃からきちんとマナーやしつけを学習させることで、こうしたトラブルは回避できます。愛犬と楽しく健やかな日常を送るためにも、甘やかしすぎないよう気をつけましょう。
まとめ
いかがでしたか。愛犬が可愛いからと甘やかしたくなる気持ちは理解できます。ただし、愛犬との平穏な生活を守るためにも、日頃から健康管理やしつけをきちんと行うことは大切です。
甘やかしすぎている自覚がある人はもちろん、そうでない人も、今一度、自身の接し方を見直してみましょう。