犬が散歩好きな理由
犬は散歩が大好きです。好きすぎて「散歩」という言葉を聞いたり、リードの金具がカチャっとなっただけでも大興奮してしまう子も。
なぜこれほどまでに犬たちは「散歩」でテンションが上がってしまうのでしょうか。
1.運動できるから
犬たちはもともと生活の中で運動の必要量が多い生き物です。オオカミなどは広い縄張りをもって一日に獲物を探して何キロも走り続ける生活をしていましたし。犬たちもその性質を受け継いでいるためと言われています。
そのため、犬種による差や体格による差はありますが、犬を飼育する際は、必ず一日のうちに然るべき時間や距離の散歩を行い、歩いたり走ったりする運動をさせなくてはなりません。
現在の日本では、犬といえばリードにつながれていたり室内で飼育されている場合がほとんどですので、そのままでは十分に走ったり歩いたりすることができません。
その結果、散歩に連れて行ってもらうと、大好きな飼い主さんと一緒に歩いたり、走ったり等の運動ができることを知ってしまうため、散歩のたびに嬉しくて大いにテンションが上がるのです。
2.においや他の犬や人との出会いがあるから
ずっと同じ環境の室内と違い、外には様々なにおいや音などの刺激があります。
犬はとても好奇心が旺盛なため、それらの刺激を受けることで脳が活性化します。道端で歩くのをやめてしつこくにおいを嗅いでいるのも、犬の脳にとってはとても重要なことです。
また、近所の人や犬とのふれあいも犬にとって大きな刺激になります。
声をかけられにおいを嗅いだり、よその犬と挨拶をしあったりするだけでなく、知らない犬に吠えられたり見たことのない自動車や自転車などを観察したりなどすることで、犬はそれらの情報をしっかりと学習していきます。
人間にとっては毎日代わり映えがないと思う散歩ですが、犬にとってはそうではありません。外にでることで様々な刺激にさらされ、それを受け取った脳が興奮することで、犬はテンションが上がるのです。
外出時に注意する点
「散歩」と聞くと大いに興奮した様子を見せる犬ですが、もちろんこれはポーズではありません。リードを付けて玄関を開けたとたん、興奮が抑えられずに外へ飛び出してしまったり、興奮のあまり周りを見ず散歩の道中で思わぬ事故を起こしてしまうことがあります。
外出時に事故やケガを避けたり、通行人に対してケガを負わせるなどというリスクを避けるために、散歩時に注意することを挙げてみましょう。
適切な長さのリードを付ける
散歩時にはリードを付けて行きますが、このリードの長さにも注意が必要です。
犬の散歩時の適切なリードの長さとは、『犬と並んで歩いた際に、ややたるむ程度の長さ』と言われています。この長さを維持するためには、散歩時に犬が引っ張らないように歩くトレーニングが必要です。
自由に歩かせてあげたいから、と長いリードや伸縮性のあるリードを付けている方も多いかと思いますが、これは歩いている最中に犬が飛び出す事故を起こすリスクが大きいものです。手元の操作で長さが調節できるタイプであっても、厳重な注意をしましょう。
反対に、犬を近くで歩かせようと短いリードを使う方もいらっしゃいます。短すぎる場合、犬の首や体が吊られてしまう危険がありますし、犬たちの自由度が低くストレスが大きくなるので避けたほうが良いでしょう。
拾い食いをさせない
室内では飼い主の話をよく聞いてくれても、散歩で興奮しているとどうしても飼い主の声が聞こえなくなる場合があります。そして、道端のにおいを嗅ぎまくってうろうろしているうちに、何かを見つけて飼い主の制止の声も聞かずにぱくりと拾い食いしてしまうこともあるでしょう。
道端に落ちているものは衛生的にも食べてほしくないものですが、それ以上にたばこや毒性のある植物、動物や虫の死骸であったりと、犬の健康を害するものも多いので、絶対に止めさせたい行動です。
興奮していて飼い主の声が聞こえなくなってしまうようならば、トレーニングをする必要があります。それと同時に、飼い主も犬の行動をよく観察して、犬が何に注意を向けているか、何をしようとしているかを先回りして考え、拾い食いしそうなものに近づかないようにさせましょう。
まとめ
犬にとってお散歩は一日のうちの一番大事で楽しみなイベントです。うれしくて当たり前、興奮して当たり前と考え、犬たちの気持ちを受け止めてあげてください。
また、その興奮がもとで事故やケガなどをさせないように、飼い主側が配慮してあげることが大切ですね。