「独りでいるのが苦手な犬」の共通点4つ
犬は野生時代に仲間と集団行動をとっていた動物なので、社会性が非常に高いです。そのため、独りという状況に苦手意識を感じる犬も多く、寂しさからストレスを感じてしまうことも少なくありません。
しかし、中でも独りでいるのが苦手な犬は、ある共通した特徴を持つことがあります。強い孤独感はストレスや問題行動などにつながるため、早めに接し方や環境を改善しましょう。
1.独りの時に怖い出来事を経験したことがある
独りでいるのが苦手な犬に共通する点として、過去に独りで過ごしていた状況で怖い出来事を経験したことがある犬が多いです。
怖い出来事というのは犬によって多岐にわたります。家に知らない人が入ってきたという強い恐怖体験はもちろん、外が普段よりも騒がしくなったという些細な出来事であっても強いトラウマになる犬もいます。
このように独りの時に怖い経験をしたことがある犬は、独りの状況にトラウマを抱いていることが多いので、独りでいることに苦手意識がより強くなってしまうのです。
2.飼い主在宅中は一緒にいる時間が多い
飼い主が在宅している間、ほとんどの時間を一緒に過ごしている場合、いざ独りになった時に退屈さを感じたり、寂しさを感じたりする犬は多くいます。
いつも飼い主がいる時は孤独感や退屈さを感じずに済んでいるため、独りになった時の孤独感がより強く出るのでしょう。
飼い主在宅中はたくさんかまってあげるのが良いといわれることもありますが、常に隣にいるのではなくお互いに近い場所でそれぞれが過ごす時間をとるなど、適切な距離感を保つことも大切です。
3.飼い主の後をついてまわる
独りでいるのが苦手な犬は飼い主が家にいる間、常に飼い主の後をついてまわる行動をとることが多く見られます。皆さんの愛犬には心当たりありませんか。
これは、飼い主が一緒にいないと寂しく感じたり、不安に襲われたりするため、自ら飼い主の後ろをついて歩くことでその不安を解消しようとしているのです。
この行動からは、少しでも飼い主の姿が見えないと不安や強いストレスに襲われる『分離不安』という症状を引き起こしている可能性が疑われます。あまり必死に後をついてくるようであれば、接し方や生活習慣を見直すべきでしょう。
4.飼い主の外出を察知すると問題行動を起こす
飼い主がこれから家を出るというタイミングで、なぜかトイレではない場所で排泄してしまったり、いたずらをしでかしたりすることはありませんか。
飼い主の外出を察知した途端に問題行動を起こす理由は、飼い主に自分を見てほしい、行かないでほしいという気持ちが働いているからです。また、不安から普段とは違う行動をとってしまう犬もいるでしょう。
他にも飼い主が外出した後、留守番中に問題行動を起こす犬も特別独りでいるのが苦手だといえます。分離不安の可能性も視野に入れ、接し方や生活環境、習慣などを見直しましょう。
寂しさによる問題行動が多すぎる…病気が原因の可能性も
独りでいる時に問題行動が多かったり、必死になって飼い主の後をついてまわったりする場合は、『分離不安』などの精神に関係する病気が原因の可能性もあります。
分離不安とは、飼い主の姿が見えなくなる(離れる)ことで極度の不安を感じ、強いストレスを抱えてしまう精神疾患の一種です。強いストレスに苛まれることで、より問題行動が増えたり、自傷行為をしたりとさまざまなトラブルにつながりやすくなります。
分離不安は、飼い主と飼い犬の距離が近すぎることが主な原因と考えられているため、少しずつ留守番の時間を長くして慣れさせたり、在宅中も適度な距離を置いてお互いに過ごすことに慣れたりすることが大切です。
飼い主と触れ合う時間以外は、愛犬専用のスペースやケージで過ごさせることで、強制的にお互いが適切な距離を保つことに慣れることができます。
また、外出前や帰宅後は大げさにかまったり声をかけたりせず、留守番に対して「大したことではない」という認識を抱かせることも分離不安の症状を緩和させる方法として効果的です。
まとめ
いかがでしたか。独りが苦手な犬は多くいますが、あまりに独りでいることに対して問題行動が多いと、さまざまなトラブルを招いてしまいます。分離不安のような症状が現れている場合は、早めに少しずつ独りの環境に慣れさせていきましょう。