犬が「のどを鳴らす」理由
犬がのどを鳴らす理由にはどのような原因が存在しているのでしょうか。
1.甘えている
犬が飼い主に甘える時、のどを鳴らすことがあります。
我が家のポメラニアンも甘える時にのどを鳴らすことがあるのですが、他の犬には無いことだったので、私も初めは驚きました。のどや鼻に病気があるのでは…と考えたこともあります。
どんな時にのどを鳴らすことがあるのかをよく観察したところ、甘える時だ!と分かったのです。犬が飼い主に甘えてのどを鳴らすのは、稀なケースかもしれません。
また、我が家には猫もいますが、猫が飼い主に甘えてのどをゴロゴロとグルグルと鳴らす時の音とは全く違う印象です。
2.満足している
犬が満足している時、のどを鳴らすことがあります。
お散歩から帰った時、ごはんを食べた後など、手足を舐めてお手入れをしながらのどを鳴らすことがあります。
体も心も満たされ、リラックスした状態でくつろいでいる時、のどを鳴らすのだと思います。
愛犬が自分の体を舐めてお手入れをしている時、そっと聞き耳を立ててみてください。のどを鳴らしている時は、満足している、リラックスしているというサインです。
3.要求したい
犬が飼い主に要求したい時、のどを鳴らすことがあります。
「とても小さな唸り声」のようにも聞こえると思います。低い声ではなく、高い声でのどを鳴らすように唸り声を出すことがあります。
のどを鳴らすことで飼い主におねだりをしているのです。我慢していたけれど、どうにも耐えられなくなってしまった時、のどを鳴らして要求するのです。
お散歩や遊びよりも、ごはんやおやつをおねだりする時にのどを鳴らすことが多い印象です。
4.病気の可能性
犬がのどを鳴らす時、「気管虚脱」という病気の症状である可能性を考えることができます。
のどを鳴らすというよりも、のどから音が鳴っている、というように感じられるかもしれません。
犬がのどを鳴らす時の病気の可能性と症状
前章でも書きましたように、犬がのどを鳴らす原因のひとつに、「気管虚脱」という病気である可能性が考えられます。ここでは、その「気管虚脱」について解説します。
気管虚脱とは
肺・口・鼻を繋ぎ、空気の通り道となっているのが気管です。正常な気管は筒のような形をしていますが、気管虚脱である場合、筒が潰れたような形になります。
首輪の締め付けやリードを強く引っ張られたことによる衝撃など、何等かの原因によって気管が潰れてしまった状態を「気管虚脱」と言います。
気管虚脱の症状
- 空咳が出る
- 水を飲むとむせる
- 吐き出す仕草をする
- 呼吸をする度にのどから音が鳴る
潰れてしまった気管では上手く呼吸をすることができず、体に熱を溜め込みやすくなることから、熱中症の症状が出る場合もあります。
気管虚脱の原因と治療法
- 遺伝
- 肥満
- 吠えすぎ
- 首輪の締め付け
- リードを強く引く
- 高温多湿(短頭種は要注意)
- 加齢
- 呼吸器感染
- 慢性的な気管支炎
吠えすぎてしまった時、のどや気管を傷めてしまい、一時的にのどから音が鳴ることがあります。肥満である場合には、ダイエットが必要です。どちらも内科的治療で改善される場合があります。
気管が潰れてしまっている場合、気管の状態を正常に戻すための外科的治療が必要になる場合があります。
潰れてしまった気管にステントと呼ばれる器具を入れ、気管を広げる手術等が行われます。
しかし、その器具を気管に入れたまま過ごさなければならず、異物による刺激から咳が出ることがあります。
まとめ
今回は、犬がのどを鳴らす理由を4つ解説しました。
- 甘えている
- 満足している
- 要求したい
- 病気の可能性(気管虚脱)
犬がのどを鳴らす時、呼吸が苦しそうだなと感じる場合には、すぐに動物病院で診てもらってください。気管虚脱の可能性もありますし、他の病気である可能性も考えられます。