パイプの中から出るのを断固拒否する母犬
通報・発見
穴の中で出産した犬の保護依頼があり、ロスアンジェルスの保護団体Hope for Paws が現場へ急行しました。人里から離れた砂漠のような乾燥地帯へ、市街地から車で3時間かけてきたそうです。
保護依頼者があらかじめ三角コーンを設置して場所を示しておいてくれました。確かに地面に穴が開いています。
穴の中に母犬もいるかもしれません。急いで網をかぶせてから中をのぞいてみると…
子犬たち。母犬は見当たりません。人の接近を察知して、どこかに身を隠しているのでしょう。
トラップを設置するかたわら周囲を捜索していると、保護団体のメンバーが、もう1匹の犬と共にいる母犬を目撃したそうです。
母犬は地面の下に設置されているパイプの中に逃げ込み、もう1匹は走り去ったとのこと。まずはパイプの抜け穴をふさいで母犬の保護に注力します。
のぞきこんでみると、いました。途方に暮れて座り込んでいます。下手に人がもぐって行ったら、恐怖心から顔をガブッとやられてしまうかも。どうしましょう。
犬は攻撃的ではなく、ただおどおどしている様子。一瞬のスキをついて、スネアリードを首に通すことに成功です!
少し手前に引っ張って、食べ物を見せると、手から直接食べてくれましたね。
茶色と水色の明るい瞳、健康そうです。
そしてもう、素手で頭をなでさせてくれました。
両者の信頼関係は結べたようですが…でもすぐに出てきてくれるわけではありません。横向きで頑張って前進すると、はいているパンツがパックリと引き裂かれているのが見えました。
パイプの中で何かにひっかけて破れてしまったのですね。この人にとって、そんなことはどうでもよいのです。
ついには犬のお尻側で方向転換して、この状態に。
額に汗がにじみます。犬はてこでも動いてくれません。
母犬の本能を呼び覚まそうと子犬の鼻声を流してみたり、なだめたりすかしたり。
「大丈夫、いい子だね、行こうね。ほら、行こうよ」
懐中電灯の光の中で、ほこりが舞っています。これを吸い込むのは、犬も人も体にも悪そうです。早く出ようよ!と観ている方もジリジリ、ハラハラ。
ここでとっても時間がかかるので、動画をご覧いただく時は、この辺りを2倍速で視聴いあたいてもよいかもしれません。もちろんじっくり観るのがベスト。
一歩ずつ足を支えて前に出すようなやり方で、30分かけてようやくパイプのそとのケージに入ってもらうことに成功しました。ほっとします!このときにつけた名前は「スターシャイン」
そして、この子は誰?
そう、もう一匹目視されていた子です。思惑通りに、巣穴前に設置したトラップに入ってくれたこの子は「シェイ」です。
無事に巣穴から取り出した子犬たちとスターシャインの再会です。おなかをすかせた子犬たちが母犬の乳房にむしゃぶりつきます。
ケア
保護したみんなをどんどん洗っていきます。とてもシャイだったシェイも、気持ちのよいマッサージで落ち着きを取り戻しました。
それから
里親さん探しの間、スターシャイン親子とシェイは一時預かり施設に収容されますが、これだけたくさんの犬たち。2グループ、そして子犬が乳離れする頃には3グループに分けて別々の施設で暮らすことになりました。
気のいい犬たち、みんなに1日も早く里親さんが現れますように。
動画を見ることは保護活動支援につながります。
※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル:Hope For Paws - Official Rescue Channel
Hope for Paws
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