愛犬にお留守番してもらわなければいけない世帯は多い
近年、共働き世帯が増えていることもあり、愛犬にどうしてもお留守番をしてもらわなければいけない日が続くというご家庭も多いでしょう。
お留守番自体は多くの犬にとって必要なスキルともいえる時間ですが、あまりに長時間お留守番させる場合は、事前にお留守番に慣れさせるためのトレーニングや、必要なものを揃えておかなければなりません。
ある程度のお留守番であれば問題ないとされていますが、実際犬たちはどのくらいの時間までお留守番することができるのでしょうか。
犬は何時間まで留守番ができるの?
犬と人間では時間の感じ方が異なるといわれています。では、犬たちが極度のストレスを感じずにお留守番できる時間はどのくらいなのでしょうか。犬によって差がありますが、一般的な意見を見ていきましょう。
1.一般的に8時間がストレスを感じずに済む限界
一般的に犬が強いストレスを感じず、お昼寝やひとり遊びなどをして過ごせる時間は6〜8時間ほどといわれています。これは、働いている飼い主が毎日外出して帰ってくる時間よりも少し短い程度の時間です。
最近の研究によると、犬の時間感覚は人間よりも3倍も早いスピードだと考えられています。つまり、1日24時間感覚の人間とは違い、犬は24時間を3日と同等の時間に感じているということになります。
留守番の限界は一般的に8時間といわれていますが、3倍の早さで時間を感じていると考えると、犬にとっては1日ずっとひとりぼっちで部屋にいるという退屈な時間を過ごしている感覚なのでしょう。
2.8時間以上お留守番させる場合はトレーニングが必要
一般的に8時間が犬にとってお留守番の限界といわれています。しかし、最初にお話しした通り、現在は共働き世帯や単身世帯で犬を飼うところも増えています。8時間以上お留守番しなければいけない日も多々出てくることでしょう。
この場合は、長時間のお留守番に慣れさせるためのトレーニングが必要になります。短時間から少しずつお留守番時間を延ばしていき、8時間以上お留守番させても苦痛を感じないよう徐々に慣れさせていくのです。
また、ひとり遊びの方法を教えたり、トイレトレーニングを完璧にマスターさせたり、お昼寝して過ごせるよう外出前に運動させるといった配慮も必要です。
3.年齢によっては3〜6時間が限度な場合も
8時間ほどお留守番できる犬は、基本的に健康な成犬を前提として考えている場合です。シニア期に入った犬やまだ生後数ヵ月の子犬の場合は、よりお留守番できる時間が短くなるため注意しましょう。
例えば、子犬であれば排泄を促してあげたり、ご飯を食べさせてあげたりする必要が出てくる可能性があります。また、過度なストレスをこの時期に与えてしまうと、人間不信に陥ったり、性格形成に悪影響を及ぼしたりする恐れもあります。
高齢犬の場合は、自力で行動ができないなど介護が必要になる可能性も出てくるため、子犬や高齢犬の場合は、1日のお留守番時間を3時間〜長くても6時間までに留めることが推奨されています。
犬にお留守番をさせ過ぎるとどうなるの?
もしも犬にお留守番をさせ過ぎるとどうなるのでしょうか。犬は元々集団で行動する動物なので、仲間と一緒に過ごすことを大切にします。そのため、ひとりぼっちの時間が多いと寂しさや不安から強いストレスを抱えてしまうのです。
強いストレスを抱えてしまった犬は、さまざまな問題行動を起こします。
- 吠える、唸るなどの攻撃的な行動
- 破壊行為
- いろんな場所に排泄してしまう
- 飼い主への信頼崩壊
- 常同行動による自傷行為
こうした問題行動を見せるようになった場合、飼い主からの愛情不足を感じている可能性が高いです。お留守番時間が長くなり過ぎていないか、お留守番してもらった後の心のケアを怠っていないか、今一度振り返ってみましょう。
まとめ
犬にとってお留守番している間は、ひとりぼっちで心寂しい時間を過ごすことになります。あまりに長過ぎるお留守番は控え、帰ってきた後はたっぷり愛犬との時間を設けてコミュニケーションを取りつつ、心のケアをしてあげましょう。