犬が「春の熱中症」になっている時の症状
犬が「春の熱中症」になっている時の症状をご紹介します。
「熱中症」といえば夏に起こるイメージですが、実は気温と湿度が高くなる4月の下旬頃から発症例が上昇する傾向にあります。
春はまだ熱中症に対する飼い主の警戒心が薄く、犬の異常に気付くのが遅れがちです。さらに犬の体も暑さに慣れていないため重症化するケースが少なくありません。
春の熱中症にはどんな症状があるのかチェックして、愛犬の体調不良に気付けるようにしておきましょう。
1.呼吸が荒く心拍数が多い
犬は熱中症になると「ハッハッハッ」と荒く浅い呼吸を繰り返し、心拍数が上昇していきます。
運動後や緊張している場面でも犬の呼吸や心拍数は速くなりますが、安静にしてもおさまらない場合は熱中症を疑いましょう。
高温多湿の場所での激しい運動や緊張状態が熱中症の要因になることもあるので注意してください。
2.口の中や舌が真っ赤になっている
犬は熱中症になり体温が急上昇すると口の中や舌が真っ赤になります。
犬の様子に違和感があり「熱中症かな?」と思ったら口の中をチェックしてみてください。真っ赤になっていたら熱中症の初期症状かもしれません。
普段から犬の口の中を観察し、異常があれば気付けるようにしておきましょう。
3.よだれが大量に出る
犬が熱中症になると初期症状で「よだれ」が大量に出ることがあります。
よだれはお腹が空いている時に出るイメージがありますが、犬のよだれが大量に出ている場合はさまざまな病気のサインであることが多いです。
愛犬がよだれを大量に出し荒い呼吸をしていたら熱中症を疑いましょう。
犬が熱中症になっている時の対処法
ご紹介したような熱中症の症状が犬に見られたら、すぐに応急処置をしてください。
室内や車の中であれば冷房をつけて室温を下げ、屋外ならできるだけ涼しい場所に移動しましょう。さらに、濡らしたタオルやタオルに包んだ保冷剤を犬の体に当てて体温を下げます。脇の下や太ももの付け根など、太い血管が通っている場所に当てると効果的です。
なお、極端に冷やし過ぎると低体温症になる恐れもあるので、氷水などは使用しないでください。水は無理やり飲ませると危険なので、犬が飲む意思を見せたら飲ませましょう。
また、犬の症状が次のような場合は一刻も早く動物病院へ連れて行ってください。
- 痙攣
- 意識消失
- ぐったりしている
- 激しい嘔吐や下痢
- 口の中や舌が紫色になる(チアノーゼ)
熱中症は重症化すると命に関わります。迅速な行動を取るようにしましょう。
犬の「春の熱中症」の予防策
愛犬を春の熱中症から守るためには予防が大切です。
春でも気温が20度前後になったら熱中症が起きる可能性があるとしっかり認識しましょう。「すぐ戻るから」と愛犬を車に置いていくのは絶対にやめてください。
水分補給をしっかり行う、散歩は無理をしすぎない。自宅ではエアコンで室温管理をすることを徹底すれば、熱中症は防ぐことができます。
まとめ
犬が「春の熱中症」になっている時の症状を、対処法や予防策と併せてご紹介しました。
犬は熱中症になっていても「暑い」「苦しい」と伝えることができません。愛犬の命を守るためには、飼い主が体調管理をしっかり行う必要があります。
春だからといって油断せず、熱中症をしっかり予防するようにしましょう。