1.喜びで興奮状態になる
犬は、大好きな飼い主さんが帰ってきたときや、散歩で好きな人に会えたときなど、喜びの感情が爆発するとおしっこを漏らしてしまうことがあります。これは嬉しい感情のときに出てしまうことから「うれしょん」と呼ばれていて、犬にとってさほどめずらしいことではありません。
うれしょんをする最大の理由は、やはり喜びの感情とそれによる興奮状態に陥ることです。
好きな人に会えた瞬間に、興奮状態になって飛び跳ねながらうれしょんをしてしまうこともありますし、仰向けになってお腹を見せながらうれしょんをしてしまうこともあるでしょう。
2.不安や恐怖が解消されて安心する
犬がうれしょんをするのは、大好きな人に会えたときやうれしいことがあったときに、喜びの気持ちが爆発するからだと考えられています。しかし、それとは少し違った感情でうれしょんをしてしまうこともあるようです。
それは、緊張した状態から解き放たれて、安心したときにおしっこをもらしてしまうというものです。留守番中などに外で大きな音がしたなど、何らかの原因で強い恐怖を感じたときや不安に陥ったとき、犬はとても緊張します。
そうした精神状態のときに、信頼できる飼い主さんが帰って来ると犬は一気に緊張感がゆるんで安心するでしょう。飼い主さんが帰ってきた喜びと、緊張感からの解放でうれしょんしてしまうこともめずらしくないようです。
3.心身のコントロールが未熟
うれしょんをする理由は、上記したように「喜び」や「緊張からの解放」だとされています。しかし、どんなに喜んでいてもうれションをしない犬もいると思います。
うれしょんをする犬としない犬の違いは明確にはなっていませんが、興奮状態の強さのほか年齢や体質が関係しているとも言われています。
特にうれしょんをしやすいのが1歳未満の子犬とされていて、それは心身のコントロールがまだ上手にできないからだと考えられます。子犬はいつも無邪気にはしゃいでいることが多いと思いますが、恐怖心や不安感などを感じにくく喜びや楽しさの感情が強く出ます。そのため、ちょっとしたことでも興奮状態に陥ってしまいます。
また、子犬の場合、体の発達も未熟な状態で尿道が短く筋力が弱いために排泄を我慢するのが難しく、コントロールも上手にできないことがあります。
このようなことから、子犬はうれしょんをすることが多いのですが、子犬期のうれしょんに関しては心身の成長とともに自然に治ることが多いとされています。
犬のうれしょん予防や対策
犬がうれションをすることはめずらしいことではありませんが、他人の前でされてしまうと飼い主としては少し恥ずかしさを感じてしまいますよね。また、洋服や部屋の床を汚してしまう可能性もあるので、できればしないように予防や対策をしておきたいものです。
犬のうれしょんを防ぐために大切なのは、「興奮させすぎないこと」です。飼い主さんや好きな人に会ったときにはしゃいでうれしょんしてしまう犬の場合は、一度座らせて落ち着かせたり、落ち着くまではかまわないようにしてクールダウンの時間を作ったりしましょう。
会えて喜んでいるときに声をかけたりなでたりすると、さらに興奮してうれしょんしてしまうことがあるので、落ち着く時間を作ることが重要です。人の前に行ったら、おすわりをするというくせをつけるトレーニングをするのも効果的です。
まとめ
この記事では、犬が「うれしょん」をする理由や心理とともに、うれしょんを予防するための対策について解説しました。
犬のうれしょんは自然と出てしまうことなので、決して犬に悪気があるわけではありません。しかし、飼い主さんが帰宅するたびに床を掃除しなければならなくなったり、他人の服や靴を汚してしまったりすると大変ですよね。
犬のうれしょんに困っている方は、気長にうれしょん対策に取り組んでみてくださいね。