犬の鼻が濡れている理由
犬の鼻は1日の中で濡れていることがほとんどですが、濡れている時間もあれば、時には乾いている時間もありますし、乾燥してカサカサしていることもあります。
とくに乾いている時間の中には、「眠っている時間」が含まれています。愛犬がぐっすり眠っている時、または寝起きの時、鼻の濡れ具合を確認してみてください。ほとんど湿りがないことが分かると思います。
なお、1日のほとんどの時間で鼻が乾燥してカサカサしている時は、病気のサインである可能性があります。鼻が濡れている時も乾いている時も、愛犬の健康状態を確認するためのバロメーターになると思います。
今回は、犬の鼻が濡れている理由、乾いている時間が長い時の病気の可能性、注意すべきことを解説します。
1.目や鼻から分泌物が出ているから
犬の鼻が濡れている理由は、目や鼻から分泌物が出ているからです。
これは鼻水とは違います。目の表面を保護するための涙が鼻へと流れ、鼻の奥から出ている分泌物と混ざり合い、それらが鼻の表面へと流れ出たものが、犬の鼻を濡らす正体です。
高齢になると、分泌物の出る量が減り、鼻が乾きやすくなることがあります。これは病気のサインではありません。加齢によって、皮膚の水分量が減ったことも鼻の乾燥の原因になることがあります。
2.ニオイを感じやすくするため
犬の鼻が濡れている理由は、ニオイを感じやすくするためです。
人間よりもはるかに優れた嗅覚を持つ犬ですが、鼻が乾燥している時と濡れている時とでは、感じられるニオイの強さに違いがあるようです。
3.程よい湿度を含んだ空気を吸い込むため
犬の鼻が濡れている理由は、程よい湿度を含んだ空気を吸い込むためです。
乾燥した空気を吸い込む時、濡れている鼻の水分が一緒に吸い込まれ、程よい湿度を含んだ空気への変わるのです。
乾燥した空気を吸い込んだ時、鼻の奥や喉の奥まで乾燥したように感じられることってありませんか。くしゃみが出そうになったり、喉が傷んだり、(ああ…乾燥する季節になったんだな)と感じられる要素でもありますよね。
犬も乾燥した空気を吸い続けると、鼻や喉を痛めることがあります。鼻が濡れていることで程よい湿度を含んだ空気へと変えることができ、乾燥対策になっているのではないでしょうか。
犬の鼻が乾いている時の病気の可能性
では、犬の鼻が乾いている時にはどのような可能性が考えられるのでしょうか。
熱が出ている
何らかの原因によって発熱している時には、犬の体内の水分量が減ることで鼻も乾燥しているのではないか、ということが考えられます。
まずは発熱の原因を探らなければなりません。熱が出ている時、犬の体がいつもより熱く感じられることがあります。すぐに病院で診てもらいましょう。
脱水症状を起こしている
犬の鼻が乾いている時、脱水症状が起きている可能性が考えられます。
- 熱中症になっている
- 下痢を繰り返している
- 嘔吐を繰り返している
- 腎臓の機能が低下している
- 腎不全を起こしている
このようなことが脱水症状を起こす原因になることがあります。
犬の鼻が乾燥している際に注意すべきこと
以下のような症状が犬の鼻に見られる時は、乾燥している状態が長く続いている、ということが考えられます。
- 乾燥した鼻に触れるとポロポロしているように感じられる
- 鼻の皮膚が乾燥によってヒビ割れている
- 鼻の皮膚が乾燥して皮が剥がれている
このような場合、動物病院で適切な処置を受けた方がよい状態であると言えます。
まとめ
犬の鼻が濡れている理由を3つ解説しました。
- 目や鼻から分泌物が出ているから
- ニオイを感じやすくするため
- 程よい湿度を含んだ空気を吸い込むため
余談ですが、乾燥とは逆に、犬の鼻がびちゃびちゃに濡れている時は鼻水である可能性があります。風邪をひいているのかもしれません。病気のサインである可能性もあります。
鼻の皮膚が乾燥し、ヒビ割れたりすると痛みが起こります。犬がしきりに舐めて補おうとすることがありますが、症状を悪化させてしまいやすいです。
犬の鼻が乾いていることが増えたなと感じた時は、病気のサインである可能性もあるため、早めに診察を受け、原因を突き止めることから始めましょう。