1.医療費・健診費
犬の健康を守るために、絶対にケチってはいけないのが「医療費」です。
怪我や病気をしたときにお金をケチって治療を受けさせない、などということは無いはずですが、愛犬の為の定期的な健康診断や予防接種、軽度なトラブルが起きたときの診察などもきちんと受けさせるようにしてください。
なお、狂犬病の予防接種以外のワクチンやフィラリアなどの害虫駆除は、任意で行うものなので、飼い主さんの意識次第となってしまいます。しかし、病気予防のための費用をケチってそれらを受けさせないようにすると、後々大きなトラブルや疾患を引き起こすことがあります。
予防措置をきちんと行っていれば、愛犬が苦しむこともありませんし、莫大な医療費がかかることもありません。
トラブルが起こる前は、つい「何も起きていないのにもったいない」と思ってしまう飼い主さんもいると思いますが、トラブルが起きていない状態を維持して健康を守るために、最低限の費用はかけてあげるようにしましょう。
2.食費
日本では多くの飼い主さんがドッグフードを与えていると思います。ペットショップやスーパー、ホームセンターなどを見るとわかると思いますが、ドッグフードの値段は本当にピンからキリまであります。
大容量のドッグフードが数百円で売っているかと思えば、数日で食べ切ってしまうような量が1万円前後することもめずらしくありません。
もちろん、高いものを食べさせればいいということはありませんが、あまりにも安価なものは犬の健康を維持するために必要な栄養が十分に配合されていなかったり、健康を害する添加物が含まれていたりするので注意が必要です。
安いということには、それなりの理由があります。人間の食事のように肉や野菜を購入して調理をすると考えた場合、本当にその値段で食事が完成するかということを考えてみるといいでしょう。
そうすることで、「健康的な食事」を与えるための目安の費用というものもある程度わかってくると思います。そして、ドッグフードに何が配合されているのかということも確認した上で、納得できる価格帯及び品質のドッグフードを選ぶようにしてください。
3.光熱費(電気)
完全室内飼いで犬と暮らしていれば、どうしてもエアコンを使用して、犬のために室内の温度を快適な状態に保たなければならない場面が増えてくると思います。特に、暑い季節や湿度の高い季節は、犬が熱中症にならないようにしっかりと室温や湿度の管理を行いましょう。
飼い主さんが仕事や外出で家にいないときも、犬は1日中閉め切った部屋にいるため、その空間を快適な状態にしておく必要があります。
(電気代がもったいない)と考えてエアコンを使わずにいることで、犬が熱中症にかかって医療費がかえって余計にかかることもありますし、最悪の場合死に至ることもあるでしょう。
4.首輪やリード
犬を飼う上で、様々な生活雑貨が必要になると思います。そうしたものの中には、安価なもので十分役割を果たすものもありますが、首輪やリードに関しては、値段だけで決めないように気をつけてください。
首輪やリードは、外に出た犬と飼い主さんをつなぐ命綱のようなものです。そのため、安価で耐久性の低いものを使うことは大変危険だと考えられます。
最近では100円均一ショップなど様々なところで犬のグッズが販売されていますが、どの程度の負荷まで耐えられるかなどといった安全検査が行われていない可能性もあるため、購入の際はよく注意して確認するようにしてください。
まとめ
犬を飼うためにはとてもお金がかかるので、できるだけ節約したいと考える飼い主さんも多いと思います。しかし、犬の健康や幸せを守るためにはケチってはいけない部分があるのです。
ただし、「高価=いいもの」というわけではないということも覚えておきましょう。高価であっても品質が伴っていないものもありますし、反対に安価でも企業努力によって非常に質のいい商品に仕上がっていることもあります。
大切なのは、値段だけで判断せず、品質を見極めたうえでコストパフォーマンスのいいものを選ぶ、ということだと思います。
また、医療費や冷暖房費に関しては、決して犬に我慢をさせることはせず、しっかりと必要なだけお金をかけてあげてください。そうすることで結果的に、犬の健康や飼い主さんの幸せにもつながることでしょう。