『犬の飼い主が高齢化』未来のためにすべきことは?備えるべき5つのこと

『犬の飼い主が高齢化』未来のためにすべきことは?備えるべき5つのこと

犬を飼う上で飼い主自身の年齢は考慮すべき重要な問題ですが、具体的な策はご存じでしょうか?犬の飼い主が高齢化になりやすい今、未来のために備えるべき5つのことをご紹介します。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

犬の飼い主の高齢化に備えるべきこととは

飼い主と犬

ペットブームの中で問題視されているのが「犬の飼い主の高齢化」です。犬を飼い始めたものの、さまざまな理由から手放さざるを得なくなるケースが見られます。

犬を最期まで責任を持って飼うためには、飼い主が長生きをするだけでなく、万が一の時の預け先や金銭的な準備も行いたいですね。

今回は、犬の飼い主が高齢化に備えておくべき5つのことをまとめました。

1.万が一の時のための預け先や気軽に相談できる相手を見つけておく

これは高齢者のみならず全ての飼い主が対象ですが、ペットを飼う人は万が一の時のための預け先を考えておかなければなりません。

ひとり暮らしで犬を飼う人であれば、家族や友人やペットシッターや老犬ホームなどを今から確保しておいてください。最近では、ペットと入居できる老人ホームも見つかります。

そして、愛犬について気軽に相談できる人をぜひ見つけておきましょう。愛犬と自分自身のこれからについて独りよがりになることなく、第三者と相談しながらベストな形を考えていくことをおすすめします。

2.犬と飼い主の保険を見直す

犬が病院にお世話になると、ご存知の通り決して安くはないお金がかかります。そして飼い主自身もまた、これから迎えるシニア期について真剣に考えなければなりません。

病気にかかるお金のために、犬と飼い主の保険をぜひ見直してみましょう。責任を持って犬を飼うためには、定期的なワクチン接種と健康診断を行い、ペットの数を増やさないための去勢手術も行います。

動物にかかる診療費の一部を負担するペット保険ですが、すでに高齢になっている場合や病気を抱えている場合は加入できないケースがあるため、若くて健康なうちに早めに検討しなければなりません。

ぜひ、愛犬との暮らしの経済的な面について、今一度現状を把握し、将来のありとあらゆるリスクについて考えておく必要があります。

3.健康診断を受ける

健康診断

前項でもお伝えしましたが、愛犬だけでなく、ご自身の健康を見直すことも大切です。健康診断がきっかけで愛犬あるいは飼い主に病気が見つかれば、今後について考えなければなりません。

犬の寿命は昔よりも伸びているといわれていますが、そこには日々のメンテナンスも欠かせないことを改めて考えてみましょう。

そしてこれは人間も同じことがいえますので、健康診断によって年齢に見合った食事や運動を知り、愛犬のためにもご自身の病気の早期発見を目指してください。

4.病気になった時のことを考える

もしも愛犬または飼い主が病気になった時はどうすればいいでしょうか。

犬を飼う人の多くが犬のシニア期を想定しておらず、また飼い主自身の万が一の場合の具体的な策を考えていなかったりします。

ここで重要になるのが「身近な協力者」です。同居している家族がいない場合は、飼い主自身の万が一をまずは考えておかなければなりません。そして、愛犬に看護や介護が必要になった場合、高齢となった飼い主がどこまで世話ができるかも想定しましょう。

犬の介護や飼い主の万が一の場合、どちらもあらかじめ動物病院やペットサービスに相談しておくことをおすすめします。犬の介護へのアドバイスや短期入院、散歩や身の回りの世話など利用できるサービスを知っておくことが大切です。

5.ハンドシグナルを教えておく

ハンドシグナル

ハンドシグナルとは、手の動作だけで「まて」や「おすわり」を伝えることです。飼い主自身が高齢者になった時に、ハンドシグナルで指示を伝えられるとしつけが楽になるのでおすすめします。

例えば、「まて」は手をパーにして見せる、「おすわり」は人差し指を立てて見せるといった具合です。できたらおやつを与えて褒める、これを、繰り返して、今からぜひ教えてみてください。

6.生活環境の見直し

これからのために、生活環境の見直しも行いましょう。犬と飼い主のお互いがシニア期を迎えても住みやすい環境にするには、バリアフリー化にすることで段差でのつまずきがなくなります。

また、日々のお手入れを楽にするために、犬と共存する部屋はスッキリと片付けておき、簡単に掃除ができるようにしておきます。ケージで行動範囲を決めてしまい、犬が電気コードをかじったり誤飲誤食をしたりするといった危険を予防しましょう。

高齢者の犬の飼育は散歩が不十分になりやすいため、室内でも十分体を動かせるようスペースを確保しておきます。お互いストレスがなく、快適な環境を整えるために、早めに取り掛かってみてください。

まとめ

高齢者と犬

犬の飼い主の高齢化は、社会全体に広がっている問題です。

多様なペットサービスも展開されていますので、この機会にぜひ愛犬だけでなく、飼い主ご自身の老後についても検討してみましょう。

また、ご家族にペットを飼う高齢者がいる方は、生活上の不便や困りごとがないか話を聞く機会を設けてみてください。今後のための準備は、ぜひ少しでも早く取り掛かっておくことをお薦めします。

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