1.サイズが合っていない首輪
犬の首輪を選ぶ上で最も大切なことは、「その犬の体に合っているサイズかどうか」ということです。首輪というものは、外出時に犬の命を守るために必要なアイテムなので、サイズ選びはとても重要なポイントなのです。
あまりにも小さすぎると犬に苦しい思いをさせたり、毛が摩耗してしまったりします。
また、首の太さや頭の大きさに対して大きすぎる首輪をつけると、散歩中などに抜けてしまう可能性があるため危険です。外で首輪が外れてしまうと犬はそのまま脱走してしまうこともありますし、交通事故に巻き込まれて最悪の事態に陥ることも十分考えられます。
首の太さに対して少し余裕を持たせても、頭の大きさよりも細ければ問題ないと考えている飼い主さんも多いと思いますが、犬が思い切り引っ張ると一見抜けないように見えるサイズの首輪でもするりと抜けてしまうことがあります。特に、毛量が多くふさふさとしている犬の場合は、見た目に反して首が細いこともあるので注意が必要です。
首輪を装着するとき、毛を寝かせてみたり、犬の顔の方向から様々な角度で引っ張ってみたりしてサイズの調整をすることをおすすめします。
2.耐久性が低い首輪
犬の首輪はとても種類が多く、デザインが豊富なだけでなく様々な素材が使われています。犬のことをきちんと理解して専門メーカーで作られたものなどは問題ありませんが、なかには非常に安価に作られた耐久性の低いものもあるので注意しましょう。
特に、非常に華奢な作りのものや、負荷がかかる部分に割れやすいプラスチックが使われているものなどは、ちょっとした力がかかるだけで壊れてしまうことがあるため危険です。散歩などの外出中に首輪が壊れてしまうと、犬がそのまま離れて行ってしまい、迷子になったり事故にあったりすることも考えられます。
普段は大人しく強く引っ張って歩くようなことはしない犬であっても、物音に驚いたり猫や鳥を見かけて思わず追いかけてしまったりしたときには、思いもよらない力を発揮することがあります。小さな犬であっても、瞬間的に引っ張る力はある程度あるため、首輪に丈夫さや耐久性は十分な確認が必要です。
また、長期間同じ首輪を使用し続けていると、劣化してしまうこともあります。擦れによって布や革に切れ目が入って力が加わったときに破れてしまうこともありますし、プラスチック部分が紫外線などの影響でもろくなって割れてしまうこともあるでしょう。
首輪は消耗品と考えて、定期的に点検や交換をするようにしてください。
3.犬に苦痛を与える首輪
犬の首輪の中には、しつけの効果が期待される特殊な種類があります。
引っ張ると首が締まり続けてしまうチョークチェーンや、首輪の内側にある突起で刺激が与えられるスパイクチェーンは正しい使い方をしなければただ犬に痛みや苦しみを与えるだけのものとなってしまいます。
また、吠えると電気刺激が与えられるものや嫌なにおいがするものなどもあり、しつけのために罰をあたえる首輪が数多く販売されています。
これらは、プロの訓練士やドッグトレーナーが適切な使用方法で短期間のみに限定して使用したり、飼い主さんや愛犬の安全を守るために一時的に使用したりする場合を除いて、使用すべきではないと考えられています。
引っ張りや吠えは罰や苦痛を与えても根本的な解決がむずかしいため、他のしつけ方法でのアプローチをすることが必要です。
まとめ
犬の首輪は非常に種類が多く、どれがいいか迷ってしまう飼い主さんも多いと思います。
犬の首輪選びでまず大切なことは、「犬の安全を確保できること」と「快適に使用できること」でしょう。
サイズが合っていることはもちろん、毛に絡まりにくい素材や壊れにくい作りなど、様々な点を確認して、愛犬にぴったりの首輪を見つけてくださいね。