犬と心の健康のためのカフェ
猫や犬など動物のいるカフェは日本ではかなり定着した感がありますが、このコンセプトは欧米でも広まりつつあります。犬や猫を飼育しているカフェもあれば、保護犬や保護猫の譲渡の場としてのカフェなど、そのタイプもさまざまです。
昨年ロンドンにオープンしたドッグカフェは、そのユニークなコンセプトが話題になっています。
カフェの名はPawsitive Cafe、犬や猫の足を意味するPawとPositiveをかけた名前になっています。店名にあるポジティブの言葉が示すように、このカフェのコンセプトは「犬と心の健康」です。
心のケアとドッグカフェを融合させたきっかけとは?
Pawsitive Cafeのアイデアは、オーナーのアリシアさんが大学在籍中に出された研究課題「イノベーション(これまでにない新しい物やサービスを作り出すこと)」に端を発します。課題はユニークな価値を持つビジネスプランと戦略を作成するというものでした。
アリシアさんはセラピーやクリエイティブな活動を通して心の健康をサポートする場と、愛犬と一緒にくつろげる場所を融合させたドッグカフェのアイデアを課題として提出しました。
彼女にとって犬の存在は精神的なサポートや癒しであり、心の健康と切り離せないものだったからです。この課題を作成した当時はロンドンで犬専用のメニューを提供しているカフェはまだ無かったのも、このアイデアがイノベーションな点でした。
アリシアさんの担当チューターは、このビジネスアイデアはオリジナリティがあるので実際に売り込んでみてはどうか?と彼女に提案しました。このようなきっかけで、メンタルケアのためのドッグカフェがオープンの運びとなりました。
飼い主といっしょに犬もリラックスできる空間
アリシアさんのドッグカフェではそこに住んでいる犬はいません。店内にいる犬はお客さんの愛犬たちだけです。カフェのメニューは犬用と人間用がそれぞれ揃っています。インテリアには風水が取り入れられているそうです。
通常の飲食のためのテーブル席の他に、犬といっしょにゆったり座れる空間、犬が隠れることのできる場所なども設置されています。カフェでゆったりとリラックスするのは飼い主だけでなく、犬もくつろげることが大切だからです。
犬の世話をすることは飼い主の責任であり心の健康にも有効というコンセプトに基づいて、犬が粗相をした場合には店内設置の清掃道具を使って飼い主が掃除をするルールです。
カフェではアート&クラフトのアクティビティ、心の健康をテーマにしたトークイベントやドッグヨガなどのイベントや、心の健康をサポートするチャリティ団体支援のためのチャリティイベントなども開催され、単なるカフェにとどまらない社会的な場となっています。
まとめ
イギリスのロンドンにオープンした、心の健康と犬というユニークなコンセプトのドッグカフェをご紹介しました。
精神的に疲れたり落ち込んだりしている時、美味しいコーヒーと犬たちがいれば確かに気持ちが持ち直しますね。ロンドンのノッティングヒルにある「パウジティブ・カフェ」機会があれば訪ねてみたいなあと思います。
《参考URL》
https://pawsitivecafe.com