犬が冬になりやすい「病気・怪我」5選!今日から始めたい簡単な対策とは

犬が冬になりやすい「病気・怪我」5選!今日から始めたい簡単な対策とは

この記事では、寒い時期に起こりやすい犬の体の病気や怪我をご紹介します。大きなトラブルにつながる前にできる対策も解説するので、ぜひチェックしておいてください。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

1.肥満

布団の中にいる犬

寒さが厳しい冬は、どうしても外に出るのが億劫になってしまい、散歩に連れて行く時間が少なくなる傾向があります。散歩が減ると運動不足に陥り、それが原因で肥満になってしまうことはめずらしくありません。

肥満は「万病の元」と言われるように、心疾患や呼吸器・循環器系疾患、糖尿病など様々な病気の要因になると考えられています。また、体重が重くなることで関節への負担が大きくなり、余計に動きにくくなるという悪循環を招きます。

冬に陥る犬の肥満は、犬自身よりも飼い主さんの行動次第で防げる問題です。寒さで面倒になってしまいがちな散歩や遊びも、愛犬の健康を守るためにぜひ怠らないようにしましょう。

2.関節炎

関節をケアされている犬

冬になると犬の関節炎の発症が増えると言われています。関節炎とは、その名の通り骨と骨をつなぐ関節が炎症を起こし、痛みや違和感を感じさせたり、関節部分を変形させたりするものです。

関節炎の原因はリウマチや先天性の関節疾患、上記した肥満など色々とありますが、体の冷えもそのひとつです。冬の寒さで体が冷えると筋肉がこわばったり、血管が縮んで血流が悪くなったりしますが、それが関節炎を引き起こす原因になるのです。

適度な運動をして筋肉を動かし、体温を上げることは関節炎予防をはじめ、椎間板ヘルニアや膝蓋骨脱臼などの悪化を防ぐことにも役立ちます。寒いときだからこそ、しっかりと散歩をして体を動かすようにしましょう。

3.肉球の凍傷

雪の上の犬の足

犬は夏でも冬でも「素足」の状態で外を歩きます。夏は焼けつくようなアスファルトを歩くことで肉球が火傷をしてしまうことがありますが、反対に冬は地面の冷たさによって凍傷になってしまうことがあるのです。

凍傷は、低温の状態にさらされ続けることで血流が極端に悪くなって、周辺の細胞や組織を損傷させてしまうものです。特に、血流が滞りやすい足先や耳、尻尾など心臓から遠い末端部分で起こりやすいとされています。

実は、肉球は血管の位置の関係で凍傷になりにくいとは言われているものの、冷たい地面に直接触れる場所なので気温や地面の状態によって凍傷になることも十分に考えられます。

特に雪遊びをしたり、雨上がりに濡れた地面を長い時間歩いたりすると、凍傷を発症する危険性があるので、十分注意しましょう。短い時間で済ますようにしたり、犬用の靴を利用したり、帰宅後はしっかり水気を拭き取ってあたためてあげるようにしてください。

4.暖房機器による火傷

炬燵の中にいる犬

犬は雪のなかなど寒いところでも喜んで遊びますが、あたたかな場所でゆっくりと休むのも大好きです。家の中でも日当たりのいい場所を見つけてひなたぼっこをしたり、暖房のあたたかさが感じられる場所を陣取ったりする様子はよく見られると思います。

しかし、あたたかさを求めた犬がストーブに近づきすぎて火傷をしたり、毛が焦げてしまったりするトラブルはめずらしいことではありません。また、こたつの中に潜って脱水症状になってしまったり、ホットカーペットや床暖房の上で長時間寝ることで低温火傷を負ったりすることもあります。

犬自身では暖房機器による事故に気をつけることはできないので、危険なものに近づけないようにするなど生活環境を安全な状態に整えてあげてください。

5.泌尿器系疾患

おしっこ中のチワワ

冬になると、飲み水の量が減る犬がたくさんいます。しかし、水分をしっかりと摂取して、老廃物などとともに体外に排出するということは、犬の健康を維持するためにとても大切なことです。

飲み水の量が減ると必然的におしっこの量も減ります。そうすると、細菌などが体内に蓄積してしまい、尿石症や膀胱炎などを発症しやすくなると考えられています。

冬になってあまり水を飲まなくなってしまった場合は、食事で水分量を多くしたり、犬用のジュースや牛乳などを利用したりと工夫してみるといいでしょう。

まとめ

毛布にくるまって辛そうな犬

冬は、運動不足による肥満や冷えによる関節炎や凍傷、暖房機器による火傷などのトラブルから泌尿器系疾患の発症まで、様々な犬の疾患・怪我を招く恐れがあります。

また、すでに呼吸器系・循環器系疾患や心疾患・腎疾患を抱えている犬は、それが悪化しやすい季節とも言われています。

しかし、日常的なちょっとした工夫や飼い主さんの心がけ次第で、そうしたトラブルを防ぐこともできますので、愛犬の寒さ対策をしながら健康維持も意識してみてくださいね。

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