犬が「恐怖症」になっている時のサイン7つ!症状から見極める原因と対処法

犬が「恐怖症」になっている時のサイン7つ!症状から見極める原因と対処法

犬にも苦手なものがありますが、恐怖症になると問題行動や体調に異変が生じます。そんな時どのような対応を取るべきでしょうか? この記事では、犬が恐怖症になっている時のサイン7つと、それぞれの症状に対する対処法をまとめました。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

犬が恐怖症になっている時のサイン7つ

怖がっている犬

人間と同じように、犬にも「怖いよ〜」と感じる対象物があります。犬の生活環境やタイプによって苦手なものや怖がり方は異なりますが、強い恐怖心を持ってしまうと体調に異変が出てしまうこともあるので注意しなければなりません。

飼い主としても、愛犬が何かに怖がるたびに対応に手を焼いたり、どうすべきか戸惑うことがありますよね。早めに対処するために、ここでまとめた犬が恐怖症になっている時のサイン7つを知っておきましょう。

1.吠える

最もわかりやすいのが、犬が吠え出した時です。唸り声から始まり、吠え出した時はすでに苦手な対象物に追い詰められている可能性があります。

散歩中に前方から苦手な犬が近づいてきた時など、強い恐怖心から吠える犬が多いです。警戒から吠えることから「警戒吠え」とも呼ばれています。

2.固まる

椅子の下にいる犬

臆病なタイプの犬に多く見られるのが、怖くて固まってしまうという行動です。社会性が身についていない犬や、何らかのトラウマを抱えている犬がうずくまったりします。

初めて外に散歩に出る子犬も、急に立ち止まって固まってしまうことが多いですね。好奇心旺盛な犬とは正反対の、怖がりな犬の特徴的な行動ともいえます。

3.漏らす

怖がるとおしっこを漏らしてしまう犬もいます。感情豊かな犬に多く、うれションと同じように不安や恐怖から漏らすことから「ビビリション」とも呼ばれています。

どちらかといえば臆病な犬に見られる傾向がありますが、厳しいしつけによるストレスが原因であることもあるため、必ずしも犬の性格が引き金になっている訳ではありません。

犬から不安を取り除いても漏らしてしまう場合は、病気が原因である可能性もあるので観察が必要です。

4.震える

隠れている犬

怖くてブルブル震える犬もいますね。花火や雷のような大きな音が聞こえると、怖くて体が震えてしまう犬は多いです。

これ以外にも、怖い人がいる、環境が変わってストレスを感じているなどさまざまな原因が関係しています。犬の震えはパニック症状になる前のサインであり、悪化すると体調に悪影響を与えてしまうので、まずは犬が苦手な対象物が何かを知りましょう。

そっと見守るだけで大丈夫なケースもありますが、震える原因がわからず、症状が悪化している場合は獣医師に相談することをおすすめします。

5.逃げる

犬も人間のように、「怖い」と感じたときはその場から逃げてしまいます。ドッグランに行っても逃げ回ってばかりいて、ほかの犬と仲良くできない犬もいるでしょう。

また、飼い主が呼んでもなぜか逃げる犬もいます。それは、呼ばれて行ったときに嫌な思いをした可能性が高いです。反対に、行けば楽しいことがあると学習した犬は拒否せず、克服することもあります。

6.落ち着かない

怖がる犬

愛犬がなんだかソワソワして落ち着かない行動を始めたら、怖い何かが近づいているサインです。迎え入れたばかりの犬であれば環境の変化が原因であると考えられますが、そうではない場合は恐怖症を発症しているサインです。

雷や花火の音など明らかな原因がある場合ではなく、なぜかいつもと様子が違う場合は注意しなければなりません。体調不良や認知症の発症や分離不安など、何らかの病気が影響している場合もあるのでよく観察をしてください。

7.嘔吐、下痢

最も注意したいのが、犬が恐怖症で嘔吐や下痢をする場合です。雷や花火の音から強いストレスを感じて嘔吐や下痢をしてしまい、その行為に驚いてさらにパニックを起こす犬もいます。

前項にもあった犬の分離不安が原因で、飼い主と少し離れただけで嘔吐や下痢をすることも。また、てんかんの発作を起こすケースもあります。

犬の恐怖症への対処法

飼い主と犬

愛犬に先ほどのサインが見られるときは、怖がる原因を特定してください。恐怖症の症状が悪化してしまうと、下痢や嘔吐さらにはショック死する可能性もゼロではありません。

飼い主の留守中に犬が危険な目に遭うのは避けたいですよね。このような犬の恐怖症への対処法を以下にまとめました。

  • 飼い主も冷静になる
  • なだめたりしない
  • 指示を出して落ち着かせる
  • 少しずつ慣らす
  • 体を優しく撫でる

まずは飼い主が冷静になりましょう。何か起きてもスルーするような態度を取って、愛犬に余計な恐怖心を与えないことです。そして犬が怖がっても、できる限りスルーをして様子を見ます。

粗相などをしても決して叱らないでください。そして少しずつ、飼い主の指示に従わせて、怖がる前に落ち着かせるようトレーニングをしましょう。

前方から苦手な犬が現れたら「おすわり」などで落ち着かせる、といった要領です。玄関のチャイム音や雷の音も、日頃から聞かせて鳴らす方法もあります。玄関のチャイム音に反応して吠える癖のある犬にも効果があるので試してみてください。

噛みつきやパニック行動が見られる、病気の疑いがある場合は早めに獣医師に相談を行い、投薬治療や別の原因を探るなど適切な対処を見つけることが大切です。

まとめ

怖がって飼い主に抱き着く犬

愛犬が怖がることは飼い主としては取り除いてあげたいものですね。ですが、過剰に反応をせず、むしろ冷静に対応することがとても重要です。

何より、犬の恐怖症は少しずつ克服することができます。難しい場合はドッグトレーナーなど専門家に相談することもおすすめします!

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