犬のお尻歩き…実は危険な病気が隠れている可能性も
犬がお尻を床に擦り付けながら歩く『お尻歩き』は、一見ユニークで可愛らしい動きに見えるかもしれません。しかし、その行動を「可愛い」で終わらせてはいけません。
犬がお尻を擦り付けるようにして歩くということは、お尻付近に違和感を覚えているサインでもあります。もしかすると危険な病気や症状が起こっている可能性もあるので、早めに動物病院に受診することをおすすめします。
また、犬の肛門嚢には分泌物が溜まっているため、月に1回を目安に肛門腺絞りをしてあげましょう。肛門腺絞りをしても症状が緩和されない場合は、動物病院で適切な治療を受ける必要があります。
要注意!犬がお尻で歩いているときの3つのリスク
では、犬がお尻で歩いているとき、どのようなリスクが考えられるのでしょうか。ここでは犬がお尻で歩いているときに疑われる3つのリスクを解説します。
1.肛門付近に痒みが生じている
犬がお尻で歩くような行動を見せたとき、最も考えられる原因は肛門付近に痒みなどの違和感を覚えているというリスクです。
肛門付近に痒みを感じているとき、以下のような症状が考えられます。
- 肛門嚢炎
- 肛門嚢破裂
これらの病気は、そのまま自然治癒することが難しく早めに治療をしてあげる必要があります。まずは動物病院へ連れて行き、どのような症状が起こっているのか診察してもらった上で適切な処置をしてもらいましょう。
2.寄生虫による痒みや違和感を覚えている
犬がお尻に違和感を覚えている原因の1つに、「瓜実条虫」という寄生虫が原因となっている可能性も疑われます。体内に寄生してしまう寄生虫の一種で、犬のお尻から体外へと出てくるときに痒みを起こすことがあるのです。
この場合、瓜実条虫は駆虫薬で駆除することができるため、動物病院などで薬を処方してもらえば治療することが可能です。駆虫薬を投与することで、早めに違和感を取り除いてあげましょう。
3.お尻に皮膚炎が生じている
下痢が続いた後やお尻付近の被毛をカットした後など、お尻に皮膚炎を生じているときにも痒みや違和感を覚えてお尻で歩くような行動を見せることがあります。
皮膚炎は放置していると悪化してしまう危険性もあるため、動物病院で内服薬や塗り薬などを処方してもらい、指示に従って治療しましょう。
また、場合によってはアレルギー性皮膚炎や脂漏症も疑われます。お尻周りが赤くなっていたり犬が気にする素振りを見せている場合は、まず動物病院で診てもらいましょう。
こんな症状が見られたらすぐに病院へ!
お尻を気にする様子を見せた時は、肛門腺絞りをして分泌物をある程度取り除いた後、様子を見てあげるのが一般的です。しかし、以下のような症状が見られたら早めに動物病院へ連れて行きましょう。
- うんちをするときに痛がる
- 出血が見られる
- お尻を触ろうとすると嫌がる
- 肛門から出る分泌物の色が違う
上記のような症状は、皮膚炎や肛門嚢炎、肛門嚢破裂などに見られる症状の一例です。早めに治療することで犬への負担も軽減できるため、早期治療に努めましょう。
まとめ
いかがでしたか。犬がお尻で歩くとき、お尻に何らかの違和感を覚えている可能性が高いです。放置していると症状が悪化したりストレスにつながるため、早めに動物病院を受診し、診断結果に応じた適切な治療を受けるようにしましょう。