「寒さに弱い」と言われる犬種4選 今すぐやるべき対策は?

「寒さに弱い」と言われる犬種4選 今すぐやるべき対策は?

夏の暑さに比べると、わんこは冬の寒さには強いもの。ですが犬種によっては日本の寒さは命取りになる場合もあります。今回は「寒さに弱い」とされる犬種と、とるべき寒さ対策についてご紹介します。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

要注意!寒さに弱い犬種

防寒装備の犬

1.チワワ

チワワには気温の高低によらずプルプル震えているようなイメージがあるかもしれません(その守ってあげたくなる頼りなさがまた1つの魅力ですよね)。

実際にチワワは寒さに弱く、冬の屋外でプルプルと震えていたら寒さを感じていると見て良いでしょう。チワワの寒さへの弱さはメキシコ原産であることが一因。一般的に温暖な地域原産のわんこは寒さに弱いと言われています。

チワワには被毛の長さによってスムースコートとロングコートの大きく2種類がありますが、特にスムースコートは被毛が短いので見た目的にも寒そうに見えるかもしれません。

2.イタリアン・グレーハウンド

見た目で言うと、イタリアン・グレーハウンドも寒さに弱い犬種の代表選手。被毛が短くつるつるで、折れてしまいそうなほど線の細い体格を見れば納得ですよね。

イタリアン・グレーハウンドは皮膚脂肪がほとんどないため脂肪が寒さから守ってくれないどころか、地面や床との接触による刺激にも耐えることができず、硬い場所に長時間座っているだけで皮膚炎を起こしてしまうことすらあるのです。

また寒さや乾燥で耳が切れてしまうこともあるので、わんこ用の帽子を使って対策している子もよく見かけるかもしれません。

3.トイ・プードル

トイ・プードルはチワワやイタリアン・グレーハウンドとは逆に、そのモコモコの見た目から一見すると寒さに強そうに見えるかもしれません。ですがわんこが寒さに強いかどうかは被毛のモコモコ具合で決まるわけではありません。

ポイントは被毛が単層構造であるシングルコートか、二層構造であるダブルコートかという点です。後者のダブルコートの犬種の場合、短くてふわふわのアンダーコートが熱をため込んでくれるため寒さに強くなります。

ですが前者のシングルコートでは熱をため込みことができないため、寒さに弱くなりがちです。トイ・プードルもこのシングルコートであるため、寒さにはあまり強くありません。

4.マルチーズ

マルチーズも被毛が長い犬種ですが、シングルコートの小型犬であり、寒さには強くありません。また、マルチーズが寒さに弱いのは「愛玩犬」であることが大きな要因と考えられます。

一般的にもともと狩猟犬や使役犬として野外で活躍していた犬種は、その特性から寒さに強いと言われています。

ところがそもそも人間に可愛がられるために生まれた愛玩犬種は、王侯貴族たちの寵愛を受けて「箱入り」で保護されてきたため寒さへの耐性も弱い傾向にあります。

マルチーズは古代エジプトの王様からも溺愛されたという「世界最古の愛玩犬」ですから、自分の力で寒さから身を守る必要はなかったのかもしれません。

日本の冬を乗り切れ!おすすめの寒さ対策

洋服を着たチワワ

1.暖房で適温を維持する

何はなくとも暖房を上手に利用することが寒さ対策の基本です。エアコンやストーブ、床暖房、ホットカーペットなど、家庭によって利用している機器は違うと思いますが、それぞれの家庭環境に合ったもの、そしてわんこの安全に配慮されたものを選びます。

なお、わんこが快適に感じる暖房の設定温度は26度前後と言われていますが個体差はあるので、愛犬のようすを見ながら適温を維持しましょう。

また見落としがちですが、わんこが「暑い」と思ったときに自分からクールダウンできるような逃げ場を作っておくことが大切です。

2.洋服を着せる

室内であれば暖房を使用することができますが、お散歩やお出かけで外にいるとなると寒さ対策は少し難しくなります。そこで取り入れたいのが洋服です。

わんこに洋服を着せることには賛否両論あるかもしれませんが、寒さに弱い犬種にとっては洋服で暖をとることは効率的であり至極理にかなった行為です。

人間が暖かい洋服で寒さをしのぐのと同様、わんこ用にもモコモコ素材の洋服やダウンコートなどが市販されていますから、普段から洋服を着ることに慣れさせておき、冬には洋服で体温を調整できるようにしましょう。

3.温かいものを食べさせる

体の内側から温めるという観点では、温かいものを食べさせるのも有効です。ただしわんこは人間と違って温かい飲み物は飲まないので、あくまで食事で工夫することが必要になります。

温かい食べ物は体を芯から温めてくれるだけでなく、香りが立って食べもの自体の嗜好性もアップするので食欲増進にもつながります。たくさん食べてたくさんカロリーを摂取すれば体も自然と温まりますよね。

ショウガなどの食材も冬にはおすすめです。一方で注意したいのは、あまりアツアツすぎる状態で与えないこと。火傷の原因になってしまいますので、体を温めるためという観点だともったいない気もしますが人肌程度に冷ましてから与えましょう。

まとめ

赤い布に包まるイタグレ

いかがでしたでしょうか?わんこが寒さにブルブル震えていると、見るからに可哀想になってしまいますよね。ぜひあなたの愛犬の寒さへの耐性をしっかり見極め、わんこが冬でも快適に暮らせる環境づくりに取り組んでください。

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