1.体罰や恐怖を与える
犬が人に対して不信感を抱き、心をふさぐきっかけとして最も大きなものが暴力で苦痛を与えたり、怒鳴りつけて恐怖を感じさせたりすることです。
当然のことながら、痛みを与えられた相手に対しては強い警戒心や不信感を持つようになりますし、そこに含まれている意味など考えることはありません。例え、飼い主さんにとっては「しつけの一貫」だとしても、体罰で痛みや苦痛を与えられると恐怖だけを覚えてしまい、そこから何かを学ぶことはほとんどないでしょう。
また、少しでも暴力を振るわれた犬は、それを簡単には忘れられません。手で叩かれたことのある犬は手が高く上がるだけで頭をすくめるような態度を取ったり、足で蹴られたことのある犬は足のすぐ横を歩くことを嫌がったりすることもあるのです。
そのため、犬と信頼関係を築きたいのであれば、暴力を振るったり、怒鳴りつけて威圧したりすることは絶対にしないようにしましょう。
2.だましたりからかったりする
愛犬のことが大好きな飼い主さんのなかには、犬の驚いた表情や意外な行動に可愛らしさを感じる人もいると思います。実際、そうした写真や動画はSNSなどで多く見られますし、つい笑ってしまうようなものも少なくありません。
しかし、愛犬のそうした表情や仕草を見るために、わざとからかうようなことをしたりだましてびっくりさせたりすることはやめておきましょう。飼い主さんにとっては、ちょっとしたコミュニケーションのつもりでも、犬は本当に悲しい思いをしたり、飼い主さんを信じられなくなったりすることがあります。
言葉で理解し合えない犬と人間だからこそ、犬を不安・不快にさせたりすることは避けた方がいいでしょう。
3.強引なスキンシップ
飼い主さんにとって、愛犬とのスキンシップは幸せを感じるものだと思います。そしてそれは、犬にとっても同じことが言えるでしょう。
しかし、犬が嫌がっているにもかかわらず強く抱きしめたり、キスをしたりといった強引なスキンシップの仕方や、突然抱き上げるなど驚かせるようなスキンシップの仕方はNGです。
いくら飼い主さんのことが好きな犬であっても、そのようなスキンシップでは飼い主さんに対して不信感を抱く原因となってしまうでしょう。
4.犬の意思や行動を無視する
犬は飼い主さんのことをよく観察していて、飼い主さんの気持ちを予測したり理解したりします。そして、自分の気持ちを理解してもらえると、とても喜びます。このような関係性を築くことで、強い信頼関係が結ばれ、犬は安心感を持つことができるのです。
その反対に、犬が表情やボディランゲージ、行動で示している気持ちを飼い主さんに無視されたり、理解してもらえなかったりするととても傷つきます。そして(自分のことは理解してもらえない)と感じ、飼い主さんに対しても心を閉じてしまう可能性があります。
犬は、様々な形で感情や意思を表現しています。日頃から愛犬の様子をしっかり観察して、その気持ちを理解してあげられるように努めましょう。
まとめ
犬は飼い主さんをはじめ、接する人のちょっとした行動や態度に喜んだり悲しんだりします。
何気ない行動でも、犬は傷ついて不信感を抱くようになってしまうこともあるということを忘れず、気持ちを考えて接するようにしてあげてくださいね。