1.若い頃と同じように散歩をする
犬のシニア期の目安はあるものの、ある日突然「シニア犬」になるわけではないので、愛犬が年老いてきていることを実感できない飼い主さんも少なくありません。
そんな中で、いつも通り散歩をしていると、少しずつ「歩くのが遅いな」「今日は疲れるのが早いな」などと感じることが出てくると思います。
このようなことを感じたとき、犬がシニア期に入っている場合は、やはり加齢による体力や筋力の低下が原因となっている可能性を考えてみてください。ただし、いつからシニアになるか、いつから体力が低下するかということについては、個体差もありはっきりとしないところがあるので、日々の愛犬の様子を見て判断しなければなりません。
そのため、いつも通りの散歩をして今まで以上に疲れている様子などが見られたら、散歩時間を少し短くしたり運動の内容を変えたりするなどの配慮をしましょう。
愛犬の体に負担をかけてしまわないように、無理に速いペースで歩かせたり、過度な運動をさせたりしないようにしてください。
2.リードを強く引っ張る
犬がシニアになると、足腰が弱くなり、若い頃と同じようなスピードで歩くことがむずかしくなります。しかし、シニア期に入りたての犬の場合、立ち止まったりゆっくり歩いたりしても、それが加齢によるものだとは飼い主さんが気がつかないこともあるのです。
そのため、「早くおいで」「もっと早く!」など、飼い主さんがリードを引っ張ってしまうこともあると思います。しかし、年齢を重ねて早く歩けなくなった犬を、無理やり引っ張ってしまうと、踏ん張りが効かずに転倒してしまうことがあります。
さらに、シニアになって筋肉が減り、外的な刺激に弱くなった頸椎や呼吸器官を痛めてしまうことも考えられます。
思わぬ怪我やトラブルを引き起こさないように、シニアになったら犬のペースに配慮して散歩をすることが大切です。
シニア犬の散歩の安心な方法とは
ではここからは、シニア犬を散歩させる際に安心な方法について解説します。
こまめに休憩を取る
シニア犬と散歩をするときに大切なのは、決して無理をさせないことです。愛犬のペースに合わせて歩き、こまめに休憩を取るようにして、体に負担をかけすぎないように適度な運動をするように心がけましょう。
また、「年齢を重ねたら運動は必要ない」と考えて散歩に行かなくなる飼い主さんもいますが、それもまたNGです。運動をしなくなるとさらに筋力や体力が低下して、一気に体が弱ってしまいます。
体力・筋力維持のためにも、無理のない範囲で運動をして健康的な体づくりをすることは、とても大切なことなのです。
さらに、外に出て空気を吸い、色々なものを見たり音を聞いたりすることは、犬の精神を安定させるために役立ちます。
洋服で体温調節をする
シニア犬になると、体温調節が上手にできなくなってしまうことがあります。そのため、若いとき以上に、散歩時の体温調節には気を配らなければなりません。
暑い季節には地面の熱が下がってから散歩に行くようにしたり、水で濡らした洋服を着せて行ったり、水をこまめに飲ませたりするといいでしょう。
反対に、寒い季節には室内との気温差で心肺機能に負担をかけないように、防寒具を着せてあげましょう。
歩行補助ハーネスやカートを利用する
シニアになって自力で歩いたり排泄時に体を支えることに大きな負担を感じるようになったら、動きを補助するアイテムを利用することも検討しましょう。
基本的には自分で歩き、排泄時や段差などでサポートしたい場合は補助用ハーネスがおすすめです。
また、長い距離は歩けないから公園内だけゆっくり散策したい、歩くのは大変だけど外の空気を吸わせてあげたい、という場合は、ドッグカートを活用してみてください。
まとめ
この記事では、シニア犬にNGな散歩の仕方とそれがダメな理由と安心な方法を紹介しました。
愛犬がシニアになるのは、日常の延長線上にあることなので、なかなか気がつかないものだと思います。
犬の年齢やライフスタイルに合わせて散歩の質や量を変えられるように、散歩中の様子や散歩後の疲れ方などを日々観察しておくことをおすすめします。