犬がしていたら危険な『くしゃみ』4選

犬がしていたら危険な『くしゃみ』4選

犬がくしゃみをしている様子を目にすることがあると思います。くしゃみ自体は特に心配する症状ではありませんが、なかには注意してみておくべき場合もあるのです。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

1.特定の場所でくしゃみをくり返す

草の近くでくしゃみする犬

普段はあまりくしゃみをしない犬が、特定の部屋に入ったときや特定の公園に行ったときにくしゃみをするような様子が見られたら注意が必要です。そのような場合は、その場所にあるものに対してアレルギー反応を起こしていることが考えられるからです。

部屋の中であればほこりやハウスダスト、ダニなどに反応していることがありますし、公園であればそこにある植物に反応していることが考えられます。

犬のアレルギー症状に対してあまり危険視していない飼い主さんもいますが、犬にとっては非常に不快なものですし、症状がどんどん悪化してしまうこともあります。

特定の場所にくしゃみの原因があると考えられる場合は、掃除をして清潔を保つようにしたり、アレルギーを起こす植物には近づかないようにするなどの対応が必要です。

気になる様子があれば、動物病院でアレルギー検査をしてもらうといいでしょう。

2.鼻から血や膿が出ている

犬の鼻のアップ

犬がくしゃみをしているときなどに鼻から血や膿などが出ている場合は、鼻や口腔内にトラブルが起きている可能性が考えられます。

副鼻腔炎や蓄膿症をはじめ、重度の歯周病が原因でくしゃみをしていることもあります。歯周病によって歯肉に膿がたまりそれが爆発して鼻と口腔内の壁に穴が開いてしまうこともめずらしくなく、それによって鼻から膿や血が出てくることもあるのです。

また、鼻腔内などに腫瘍や傷ができているということもあります。

3.子犬のくしゃみが止まらない

ビーグルの子犬

犬のくしゃみは、人間と同様に「風邪症状」のひとつでもあります。細菌やウイルス感染によって咳やくしゃみが出たり、発熱したりすることもありますが、健康な成犬の場合はそれほど重篤な症状にならない場合が多いと思います。

「ケンネルコフ」という名で知られる伝染性の気管支炎は、『犬の風邪』と言われることがありますが、子犬がかかってしまうと命を脅かすこともある恐ろしい疾患です。

体が未熟で体力も少ない子犬の場合は、ケンネルコフから肺炎になり、死に至ることも。子犬が咳やくしゃみをくり返しているときは、できるだけ早く獣医師に相談するようにしましょう。

4.逆くしゃみ

鼻の検査をされている犬

犬は「逆くしゃみ」と呼ばれる、独特の呼吸をすることがあります。通常のくしゃみは空気を体の外に吐き出すものですが、「逆くしゃみ」の場合は鼻から急激に空気を吸い込む症状で、一見過呼吸やけいれんを起こしているようにも見えます。

鼻を「グーグー」と鳴らしながら激しく空気を吸い込むので、見ている方は心配になりますが、この症状そのものは特に危険なものではありません。

逆くしゃみが起こる原因は未だに不明です。ブルドッグやパグ、シーズーなどの短頭犬種に起こりやすいとされていますが、特に治療などが必要なものではありません。

ただし、気管虚脱や僧帽弁閉鎖不全症といった疾患でも、同じような症状が見られることがあるので、発作のような呼吸が問題のない「逆くしゃみ」なのか、他の疾患の症状なのか見極める必要があります。

まとめ

口を開けているフレブル

くしゃみは鼻にむずがゆさを感じたときや、強いにおいを嗅いだときなどに起こる体の自然現象です。

時々くしゃみをしているだけであれば、特に気にする必要はありませんが、くしゃみが止まらなかったり、急にくしゃみをすることが増えたり、ほかの身体的症状が出ていたりする場合は、注意が必要です。

ここで紹介した症状を含め、少しでもおかしいと感じることがあれば、念のため動物病院で健康チェックをしてもらうことをおすすめします。その場合、気になるくしゃみをしているときの様子を、動画で撮影して獣医師に見せるとより的確な診察をしてもらえるでしょう。

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