愛犬のご飯のしつけでやってはいけない『ダメ行動』4選

愛犬のご飯のしつけでやってはいけない『ダメ行動』4選

犬にご飯を与えるときの対応は、しつけや関係性づくりにも大きな影響を与えます。この記事では、犬の食事の際にするべきではない飼い主の行動を紹介するので、ぜひチェックしておいてください。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

1.ごはん前に長い時間待たせる

ご飯を伏せて待つ犬

犬のごはん前に、「待て」のしつけをしている飼い主さんは多いと思います。

確かに、食事をきちんと置くまで待たせたり、落ち着いて食べられるように待たせたりすることは必要です。また、犬が大好きなご飯というわかりやすい「ごほうび」があることで、「待て」のしつけを教えやすいタイミングでもあります。

しかし、必要以上に長い時間待たせることは、犬にとって大きなストレスになるのでNGです。ご飯を目の前にした状態で長い時間待てたからと言って、そのほかの場所やタイミングでも同じだけ長く待てるようになるわけではありません。

本来、犬に待つことを教えるときは、目の前にごほうびを置かない状態で教えなければ意味がありません。また、ご飯を早く食べたいと思っている犬を長く待たせた後、「いいよ」の合図で食べさせると多くの犬はがっつくようにして食べ始めるでしょう。

しかし、元々早食いの傾向がある犬が、さらにガツガツとたべるようになってしまうと、体に負担をかけたりトラブルを引き起こしたりすることがあるので注意が必要です。消化器官に負担がかかるだけでなく、のどに詰まらせたり危険な胃捻転の原因になったりするため、犬には落ち着いた状態でご飯を食べさせなければなりません。

2.犬が吠えて要求してから与える

口を開けているノーフォーク

食べることが大好きな犬は、ご飯の時間をとても楽しみにしています。そして、日々の生活リズムなどから、自分の食事の時間やタイミングをある程度予測している場合もあるでしょう。

そのような犬は、ご飯の時間だと思った時に「早くご飯ちょうだい!」などといった気持ちで、吠えたりフードボウルをくわえたりして、飼い主さんに訴えかけることがあります。ご飯を楽しみにしている犬の姿は可愛いものですが、犬からの「おねだり」や「要求」を受けてからご飯の準備をしたり、与えたりするのはNGです。

このようなことが日常化してしまうと、犬は「望むことは自分の思いのままになる」「飼い主さんは自分の言うことを聞く」といった勘違いをしてしまうことがあるのです。そして、自分の望みが叶わないときに攻撃的になったり、ほかの場面でもわがままな様子がみられるようになったりするので気をつけましょう。

3.食べないときにトッピングをする

舌を出している犬

ご飯が大好きでなんでも食べるという犬もいますが、そうではない犬もいるでしょう。ご飯を出しても犬の気分によって食べたり食べなかったり…。

そのようなとき、飼い主さんは困ってしまうと思います。愛犬がきちんとご飯を食べないと、つい心配になってあれこれ違うものを出したり、嗜好性の高いものをトッピングしたりということもあるのではないでしょうか。

しかし、このようなことを続けてしまうと、犬はよりおいしいものを求めて、どんどん食に対してわがままになってしまうことがあります。「出されたものを食べずに待っていれば、もっといいものが出てくる」と学習してしまうのです。

確かに愛犬にはおいしい食事を与えたいものですが、味や香りの強いものをトッピングするとそれに慣れてしまいます。そして、そのようなものは犬の内臓に大きな負担をかけたり、肥満を引き起こしたりするので、できるだけ控えるようにしましょう。

4.食べるまで出しっぱなしにする

ご飯の前で伏せるヨーキー

犬がご飯を食べないときに、上記のようにあれこれトッピングをして食べさせるだけでなく、1日中出しっぱなしにして好きなタイミングで食べさせるという飼い主さんもいます。

しかし、これは犬のしつけの観点はもちろん、衛生の観点からもできるだけやめるべきです。「いつでも食べられる」状態になると、犬は食事への意欲を失ったり、わがままになったりしてしまいます。

また、手作り食はもちろん、ドッグフードも長時間空気に触れさせておくと品質が劣化してしまいます。夏場であれば1日でも傷んでしまいますし、腐ることはなくても油分が変質したり雑菌が繁殖してしまうことは十分考えられます。

まとめ

ドッグフードとジャックラッセル

犬にとってご飯はとても楽しい時間です。また、おすわりや待てなどのしつけを教えるにも適したタイミングだといえるでしょう。

しかし、ここで紹介したように、対応を間違えてしまうと犬をわがままにしてしまったり、体や心に負担をかけてしまったりすることがあるので、十分注意してくださいね。

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