どのような理由が?犬が顔を前足で搔く理由5つ
犬は前足や後ろ足を使って顔や体を掻くことが多くあります。「体や顔が痒いのかな?」と思ってしまうこの仕草ですが、実はさまざまな理由が隠れているのです。
今回は犬が顔を『前足で』掻く仕草に焦点を当てて、その理由について解説します。前足で顔を掻く時、犬の中でどのような心理が働いているのでしょうか。
1.退屈や「つまらない」といった不満
実は、犬が前足で顔を掻く仕草には、不満の気持ちが表れていることが多いと考えられています。特に何もすることがなく退屈を感じていたり、飼い主と遊んでいても「この遊び飽きた」「つまらない」と感じていたりする時に見られます。
犬は基本的に散歩以外で家の外から出ることがなく、室内で1日を過ごさなければいけません。また、犬の体感時間は人間よりも長いと言う説もあることから、『何もすることがない時間』は強い不満やストレスにつながることもあります。
こうした退屈や暇を持て余した状態の時に、前足でつい顔を掻いてしまうことがあるのです。愛犬の退屈度を知る1つの参考にしてみてください。
2.飼い主にかまってほしい
先ほど退屈さを感じている時に前足で顔を掻くことがあるという話が出ました。同じく、「飼い主にかまってほしいけれど、なかなかかまってもらえない」という不満から、前足で顔を掻いてしまう犬もいます。
これは寂しさによるストレスから少しでも気分を落ち着けるために、あるいは気を紛らわせるためにとっている行動だと考えられます。
何度も前足で顔を掻いていると顔の一部分だけが脱毛してしまうなどのリスクも考えられるので、愛犬と向き合い、コミュニケーションを多く取るように心がけましょう。
3.目に強風などが当たり不快感を覚えている
屋外を散歩している時に、ふと立ち止まって前足で顔を擦るような仕草を見せることはありませんか。目や顔に風が当たる状況に不快感を覚えているため、「やめて〜」といった心理が働いているのでしょう。
屋外だけでなく、夏場に使われることの多い扇風機の風も同様です。犬によっては「涼しい」と快適さを感じる犬もいますが、中には強いストレスを感じる犬もいるので注意しましょう。
また、中には強風に煽られて花粉や汚れなどが目の中に入ってしまった、ということも考えられます。長い時間、目を何度も擦るような仕草が見られる場合は、念の為、動物病院で診てもらいましょう。
4.目の周辺に痒みを感じている
頻繁に目を前足で掻く様子が見られる場合は、目の周辺に痒みや違和感を覚えている可能性も考えられます。何か異物が混入してしまったり、炎症を引き起こしていたりする恐れがあります。
あまりにも目を何度も掻いていると、目の周辺や眼球を傷つけてしまう恐れがありますし、何らかの病気によって痒みが生じている可能性もあるでしょう。早めに動物病院へ連れて行き、診察そして必要な検査を受けることをおすすめします。
5.以前飼い主が「可愛い」と言ってたのを覚えているから
犬はとても知能が高く、学習能力も高いです。以前経験したことを学習し、自分にとって良いことにつながることはしっかり記憶している犬は多くいます。
中には、以前前足で顔を掻いた時に飼い主が「かわい〜」と褒めてくれたことを覚えており、飼い主に褒められたい飼い主の気を引きたいという思いから、前足で顔を掻く犬もいるのです。驚きですよね。
しかし、あまりにも顔を掻く頻度が高いと顔周辺の皮膚にダメージを負ってしまう恐れがあります。心配な方は、このような行動を見せてもチラチラとこちらを覗き見る様子が見られたら、なるべく無視するなどの対応で愛犬の行動改善を促しましょう。
まとめ
いかがでしたか。犬が顔を前足で掻く理由には、さまざまな理由が関係しています。心理的な要因もあれば、目の中に異物が入ってしまったなどの違和感を覚えていることもあるので、状況に応じて適切な対応を取れるよう努めましょう。