1.大型犬・超大型犬
わんこは他の動物と異なり、犬種間での寿命の長さに大きな差があります。これは犬種間での体格差が激しいことが原因であると考えられており、大型犬・超大型犬になるほど寿命が短いということも近年ではよく知られた事実です。
大型犬の寿命が短くなる理由としては、大型犬は体の大きさに比べて心臓が小さく負担が大きくかかることや、大きな体を形成するために短い成長期間で急激な細胞分裂を繰り返すためガンなどの病気のリスクが高くなること、成長ホルモンの分泌異常などさまざまな説が唱えられていますが、正確な要因はまだ明らかではありません。
2.短頭種
パグやフレンチブルドッグなど、いわゆる「鼻ぺちゃ」「ぶさかわ」の短頭種も一般的に寿命が短いと言われています。これらの犬種は多くが小型犬であるのになぜなのでしょうか。
実は彼らの特徴である「鼻ぺちゃ」のフォルムこそがそもそも形態異常であり、生まれながらにして呼吸器に問題を抱えてしまっています。
その代表例が「短頭種気道症候群」で、大きないびきを掻いたり息が荒かったりするのは、これが原因の場合がほとんどです。短頭種はこれらの生まれながらの欠陥のせいで他犬種と比べると長生きできない子が多いのです。
短頭種は自然に生まれた犬種ではなく、人間が品種改良を重ねた結果、生み出された犬種。つまり人間の身勝手で苦しい思いをしているとも言えるのです。
欧米ではこの悪循環に終止符を打つべく、短頭種の飼育取引を規制する動きも出てきています。
3.飼い方によっても寿命は縮んでしまう
ここまでご紹介してきたように、犬種や遺伝によってわんこの「寿命」は生まれながらにある程度は決まっているのかもしれません。
ですがせっかく天から与えられた寿命も、飼い方次第で縮んでしまうことがあります。こんな飼い方をしていないでしょうか。
1.人間用の食べものを日常的に与える
かつてはわんこに人間の残飯を与えることは多くの家庭で行われていました。ですがペット栄養学の発達した現代では、わんこに人間用の食べものを与えることが好ましくないのは周知の事実です。
ネギやブドウなど、人間が普通に食べている食材がわんこにとっては有毒であるというのももちろんですが、人間用に味付けされた料理は塩分・油分が多く、わんこの内臓に大きな負担をかけてしまいます。
このリスクを無視していた結果、数十年前のわんこの平均寿命は現代よりもはるかに短かったと考えられます。
2.予防医療を受けさせない
わんこの寿命の長さを大きく左右するもう1つの要素が「医療」です。
怪我や病気を発症した際に、適切な医療を受けさせるかどうかが重要なのはもちろんですが、予防接種や健康診断といった「予防医療」を受けさせるかどうかもわんこの寿命に関わります。
予防接種を怠れば感染症などにり患するリスクが高くなりますし、健康診断を受けなければ命に関わる重大な病気の早期発見のチャンスを失うかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?当然のことですが、寿命は目には見えませんし誰にもわかりません。一般的に寿命が短いと言われているわんこでも、驚くほど長生きをする子もいるでしょう。
ですが命に限りがあるのは事実であり、わんこの寿命が人間の寿命よりははるかに短いのもまた事実です。もし明日お別れが訪れたとしても後悔のないよう、愛犬にはできる限りの愛情を伝えたいですね。