1.片付けがされず物が散乱している
犬は何かに興味を持つと、近づいてにおいを嗅いだり口に入れて噛んだりして確かめることがあります。また、物を噛むことは犬の本能的な欲求を満たすことやストレスを発散することにもつながるため、家の中にあるものを噛んでしまうことはめずらしくありません。
特に床に落ちているものや低いテーブルに乗っているものなど、犬の目線に入りやすく触ろうと思えば届いてしまうものには注意を払わなければなりません。
部屋が散らかっていて色々なものが落ちていると、犬はそれらに興味を持って噛んだり遊んだりしてしまうことがあります。それによって誤飲や誤食の事故が起こり、最悪の場合死に至る可能性もあります。
食べ残しやお酒の飲み残し、煙草の吸殻、ボタン電池など犬に大きな危険を及ぼす可能性のあるものは家庭にあふれています。散らかっていると、犬がそれらを口にしたことすら気がつかず、体調が悪くなってから誤飲・誤食に気がつくこともあるでしょう。
2.床が滑りやすい、段差が多い
近年では、日本の住宅の多くにフローリングが使われていると思います。おしゃれで掃除もしやすいフローリングは、快適に過ごすために役立つ素材ではありますが、犬にとっては滑りやすい素材でもあります。
滑りやすい床の上を走ったり、ジャンプしたりすると関節を痛めたり、転倒して怪我をしたりすることがあるので危険です。犬が生活する場所では、カーペットやラグを利用したり、滑りにくくなるワックスを利用したりしてあげるといいでしょう。
四つ足で歩く動物は、段差を降りたりジャンプで着地したりすると腰や背中を痛めることがあります。また、住宅内の階段では、小型犬の場合転落してしまうこともあるので、できるだけ使わせないようにしたり、滑らないようにマットを利用したりして危険を防いでください。
3.危険な観葉植物が飾ってある
自宅内に観葉植物があると、心が癒されたりおしゃれな雰囲気になったりしますよね。そのため、観葉植物を飾っている家庭は多いと思いますが、なかには、犬にとって害になる可能性がある観葉植物もあるので十分注意してください。
アイビーやポトス、ドラセナ、ソテツ、アロエ、ナンテンなどは、犬が食べると嘔吐や痙攣を引き起こす可能性があるとされています。
そのほかにも、ユリやチューリップ、スズラン、スイセンなども危険だと考えられています。
犬が生活する場所で観葉植物や花を育てる場合は、犬にとって有害なものではないか必ず確認しましょう。さらに、危険がある植物を育てる場合は犬が出入りしない場所や届かない場所に置くようにしましょう。
4.トイレやベッドの管理が行き届いていない
犬が排泄するトイレや、多くの時間を過ごすベッドは、常に清潔な状態に保ちましょう。排泄物がある状態で放置すると、雑菌や細菌が繁殖する可能性があります。また、犬が汚れた体で使ったベッドも、長い間放置すると雑菌が繁殖することが考えられます。
それらを舐めてしまうと健康を害する恐れがありますし、皮膚疾患を引き起こすこともあるので、犬が使う場所はこまめにお手入れをして清潔を保ってあげるようにしてください。
5.騒音や明かりでゆっくり眠れない
質の良い睡眠を取ることは、犬が健康を維持するためにとても大切なことです。特に、成長の途中にある子犬や、体に負担がかかりやすい老犬の場合は、必要な睡眠時間も長いとされています。
しかし、犬が過ごす空間が1日中騒がしかったり、夜になっても明るいままでテレビの音が響いていたりすると、犬はなかなかゆっくり眠れないでしょう。
すぐにわかりやすい健康被害が出るわけではありませんが、そうした生活が続くとストレスが溜まったり、免疫力が低下したりして病気になりやすくなってしまうので注意しましょう。
まとめ
家庭犬の多くは、1日のほとんどの時間を家の中で過ごしています。そのため、生活環境というのは犬の心身に大きな影響を及ぼすと考えられているのです。
ここでは、誤飲トラブルのように死に直結してしまう恐れのあるものから、ストレスを与えて病気への免疫力を低下させるようなものまで、様々な要因を紹介しました。
愛犬の生活環境を見直して、当てはまるものはないか確認してみてくださいね。