寒くなってくると増える犬の病気
今回は、寒い時期になって気温が下がってくると増える犬の病気について解説いたします。
1.膀胱炎
寒くなってくると、犬が膀胱炎を起こすことがあります。
寒い時、水を飲む量が減ります。おしっこの回数も減ります。そうすることで、膀胱に細菌が繁殖しやすくなってしまうためです。
膀胱炎の主な症状には、次のようなものがあります。
- 何度もトイレに行く
- 陰部を執拗に舐める
- 出なくなってもおしっこをしたがる
- おしっこの時に声を上げて痛がる
- 血尿が出る
これは、上から順番に悪化していく時の症状です。出なくなってもおしっこをしたがるのは膀胱炎の初期症状です。この時、すぐに動物病院へ連れて行ってあげてください。
予防するためには、水分をしっかり摂ることが大切です。水はあまり飲みたがらないかもしれません。
犬用のミルクを飲ませる、ドッグフードに水分を加えて与えるなど、水以外でも水分補給ができるようサポートしてあげてください。
2.肥満
寒くなってくると、犬が肥満になりやすくなります。
肥満にまではならなくとも、暑い時期と比べると体重が増える犬が多くなります。食事量は変わらないのに、運動量が減ってしまう傾向にあるためです。
寒いと外に出たくなくなってしまいますよね。愛犬が「お散歩に行かない」と言えば、飼い主も「寒いし今日は休もう!」という日が少しずつ増えていくのではないでしょうか。
また、寒い季節になると、犬が大好きな美味しい食べ物も出回りますよね。あったかくてホクホクな焼き芋を愛犬と一緒に食べるのが楽しみですよね。
症状は、急な食欲の増加です。「おやつがほしい!」「食べたい!」と、わがままな要求をすることがあるかもしれません。
肥満や体重の増加を予防するためには、食事管理と運動管理が大切です。寒くてお散歩に行きたがらない時は、自宅の室内で出来る遊びや運動で体を動かすようにしましょう。室内ドッグランもおすすめです。
3.心臓病
寒くなってくると、犬が心臓病を起こすことがあります。
体が冷え、血管が収縮し、血圧が上がります。そうすると、いつも以上に心臓が働かなければなりません。普段の何倍も何十倍もの負担をかけることになります。
とくに、寒暖差のある日は要注意です。夜から朝にかけ、苦しそうな呼吸をしたり、咳が出たり、苦しさから体を動かせなくなるなどすることがあります。
予防法ですが、暖かい室内から、急に寒い外に出ないようにすることです。お散歩の前には十分に体を温めてから出かけるようにしましょう。
ベッドやブランケットは保温性の高いものを与え、防寒服を着せるのもおすすめです。
もともと心臓に持病を抱えている犬の場合、ちょっぴり電気代は上がってしまいますが、お留守番中は暖房を使用することもご検討ください。
他にはこんな症状も
寒くなってくると増える上記の病気以外にも、消化不良の症状もよく見受けられるようになります。
胃腸が冷え、上手く消化することができなくなってしまうためです。主な症状は、軟便・下痢・嘔吐・食欲不振です。
(今日はちょっとうんちが緩いかも…)と感じた時は、飲み水を少し温かくしてあげるなど、胃腸が冷えることで起こる消化不良を予防するとよいと思います。
ドライフードを食べている場合には、お湯をかけてやわらかくして与えると、消化しやすく、胃や腸に優しい食事になります。
消化不良による下痢や嘔吐は繰り返しやすく、1日に何度もトイレに行きたがったり、吐くような仕草をしたりすることがあります。なるべく早く動物病院へ連れて行ってあげてください。
まとめ
今回は、寒くなってくると増える犬の病気について解説しました。
- 膀胱炎
- 肥満
- 心臓病
どれも飼い主の気づかぬうちに悪化や進行をしやすい病気です。寒くなってきたら、愛犬が送っている小さなサインや変化に敏感になると気づきやすくなると思います。