犬が『シニア期』に入った時に見せるサイン4選

犬が『シニア期』に入った時に見せるサイン4選

犬を飼う上でライフステージに合わせた生活環境を整えたり、適切な接し方をすることは非常に重要です。この記事では、犬のシニア期に見られるサインを紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

1.物音に反応しない

耳を立てているヨーキー

犬は年齢を重ねると、様々な感覚が鈍くなると言われています。そして、視覚や嗅覚に比べて、聴覚の衰えはやや早めだとされています。そのため、犬がシニア期に入ると、これまでであればすぐに気がついていたようなことにも、反応しなくなるような様子が見られます。

飼い主さんが帰宅したとき鍵やドアの音がしても気がつかずに寝ていたり、大好きなおやつの袋の音がしても気づかなかったり、苦手だった雷や花火の音が聞こえなくなったりということは、比較的よく見られる変化です。

呼びかけや指示をまるで聞こえていないかのように無視することは、シニア期以外でも見られます。しかし、大好きなものや大嫌いなものの音にも反応しないような様子があれば、それは聴覚が衰えてきている証拠だと思います。

耳の聞こえが悪くなると、人が近づいてきたときでも気がつかないことがあるので、急に触られると驚いてしまうことがあります。犬の聴力が落ちてきたと感じたら、犬がびっくりしてしまうことがないような接し方を心がけてあげましょう。

2.歩くスピードが遅くなる

散歩する犬

散歩が大好きな犬でも、シニア期に入ると歩くスピードがガクンと落ちることがあります。散歩の出始めこそ、元気いっぱいに飛び出しても、すぐにペースが落ちて飼い主さんの後ろをトボトボ歩くようになることがあります。

これは、体力や筋力が落ちたことで、素早く動くことやたくさん動くことがむずかしくなったと考えられます。シニアになると疲れやすくなるのは事実ですが、疲れやすいからといって散歩をやめてしまわないようにしてください。運動をしなくなると、ますます体力が落ちてしまい健康維持に悪影響を与えることがあります。

シニア期の犬でも、運動面や精神面から散歩は絶対に必要です。年齢や体力に合わせて、ゆっくりとでもいいので歩かせるようにしましょう。もちろん、無理な運動をさせる必要はないので、犬の体力に合わせて短い時間でもかまいません。

3.階段や段差の前で躊躇する

階段を降りるビーグル

犬はシニアになると、家の中や公園にある階段や、ちょっとした段差の前で立ち止まったり、進むのを嫌がるような様子を見せるようになることがあります。シニアになって筋力が落ちたり、関節が弱ったりして、足を高く上げたり踏ん張ったりすることがむずかしくなるためです。

足がうまく上げられないため、階段を登ることがつらくなるだけでなく、何もない場所でつまずいたりすることもあります。段差の昇降はどうしても関節に負担がかかりやすいので、無理にやらせないようにして、緩やかな坂やスロープなどを利用してください。

また、家の中でも犬がつまずきにくいような生活環境に整えてあげることをおすすめします。

4.寝ている時間が増える

寝ている柴犬

犬は年齢を重ねると体力が低下するため、元気に動き回っているよりも眠っていたり横になって休んでいたりする時間が増えます。単純に疲れやすくなったというだけでなく、耳が遠くなったり感覚が鈍くなったりしたことで、周囲の様子に鈍感になっていることも影響しています。

これまでであれば、ちょっとした物音に反応して様子を見に行ったり、飼い主さんの帰宅ではしゃいだりしていた犬も、シニアになると反応が薄くなって、ちょっとしたことでは起きなくなることがあります。

少し寂しさを感じる飼い主さんもいるかもしれませんが、無理やり起こしたりかまったりせず、愛犬のペースに合わせてあげるようにしましょう。

まとめ

寝ているトイプードル

犬がシニア期に入ると、反応が鈍くなったり活動時間が少なくなったり、何となく「元気がなくなった」ように見えることがあります。

そのような犬のサインを見たとき、はじめは病気やトラブルの心配をする人もいますが、それらの心配がないとわかったら、シニアに優しい生活環境を整えることを意識してみてください。

近年犬の寿命は伸びているため、シニア期に入ったあとも元気に楽しく過ごせる時間はたくさんあるでしょう。

できるだけ快適に、そして健康に過ごしてもらえるように、飼い主さんができる限りの工夫や配慮をしてあげてくださいね。

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