愛犬を不幸にしてしまう『4つのこと』

愛犬を不幸にしてしまう『4つのこと』

かわいい愛犬に幸せに暮らしてほしいと思うのは飼い主さんの当然の願い。ですが逆に飼い主さんの行為が愛犬を不幸にしてしまうこともあります。今回は愛犬を不幸にしてしまうことについてご紹介します。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

1.飼育放棄

シェルターの犬

家庭環境やライフステージの変化でわんこと暮らしつづけることができなくなった、飼いはじめる前後のイメージや生活のギャップに耐えられずにわんこを手放したくなった等、人間の自分勝手な都合による飼育放棄は残念ながら後を絶ちません。

「わが家にいても幸せにしてあげられないから」「もっと良い飼い主さんに出会って幸せになってくれれば」と、あくまで愛犬の「幸せを願って」の別れだと主張する人もいるかもしれません。

ですが途中で飼育放棄され新しい飼い主さんに出会えるわんこは多くありません。多くは不幸な結末を辿ってしまうのです。また運良く新しい飼い主さんに出会えたとしても、以前の飼い主さんに裏切られた心の傷を抱えてしまう可能性も大いにあります。

わんこを不幸にしないこと、その前提は最後まで責任を持って面倒を見ること、それに尽きます。

2.虐待

バッドを握る男性と犬

飼育放棄と同様にあってはならないことですが、虐待もわんこを不幸にする行為です。虐待と聞くと、しつけと称した暴力をイメージする人が多いかもしれません。

ですがそれだけではなく、お散歩に連れて行かない、十分なごはんを与えない、ハウスやケージの掃除を怠って不衛生な環境で飼育するなど、必要なお世話をしないことも「ネグレクト」というれっきとした虐待行為です。

暴力で押さえ付けられる恐怖は大きなストレスになりますし、食事や運動などの適切な管理をされないことは身体的にも健康を損なうリスクがあります。

3.社会化を怠る

仲良く走る犬

わんこが人間社会で幸せに生きていくために必要不可欠なのが「社会化」です。社会化とは相手との距離感を学び、適切な付き合い方を学ぶことで、本来であれば親犬やきょうだい犬との関わりの中で身に着けていくべきものです。

ですが幼い頃に親きょうだいから引き離され、ペットショップで販売されるなどして家庭に引き渡されると、わんこは他者との付き合い方を学ぶことができません。そのため親きょうだいに代わって飼い主さんが社会化を行ってあげる必要があります。

飼い主さんがこの社会化を怠ってしまうと、わんこは他者との適切な距離感や付き合い方を理解できないまま成長してしまい、結果として警戒心が強くなりすぎて問題行動を起こしたり、場合によっては咬傷事故などの重大な事態を引き起こしてしまう可能性もあるのです。

4.ワガママに応えすぎる

スリッパをイタズラする犬

わんこが欲しがるままにおやつを与え、要求されるがままにお散歩や遊びに付き合って…というように、わんこのワガママに応えすぎていませんか?

虐待や飼育放棄とは全く逆のベクトルですが、わんこを甘やかしすぎることもまたわんこを不幸にすることにつながりかねません。「望むことを何でも叶えてあげているのだから幸せに決まっている!」という反論があるかもしれませんが、よく考えてみてください。

ワガママを通して育ってきたわんこは「自分の要求は何でも通る!」と勘違いしてしまい、思い通りにならないと無駄吠えや破壊行動などの問題行動を起こすようになってしまいます。

その結果、飼い主さんの手に余るようになり、一緒に暮らせなくなってしまったのでは本末転倒です。またおやつを貰いすぎていれば肥満になり、結果的には寿命を縮めることになってしまうでしょう。一時的な幸せに目がくらんで、将来を不幸にしてしまっているのです。

まとめ

両手で顔を包まれる犬

いかがでしたでしょうか?わんこにとっての幸せとは何なのか、その本当の答えはわんこに聞いてみないとわからないかもしれません。ですがきっと、おいしいごはんがあって、暖かい寝床で休めて、大好きな飼い主さんと生涯を共にできることが「幸せ」なのではないでしょうか。

家族として迎えたからには愛犬を幸せにするのは飼い主さんの責任です。愛犬を「不幸」なわんこにしてしまうことはあってはなりません。

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