犬の平均寿命が長くなるにつれて増加する『認知症』問題
一昔前に比べて、犬の平均寿命は約14歳と延びています。これは犬に関する詳しい情報が、多くの人に広まっていることや犬に関する医療技術の進歩、さらにドッグフードなどの品質向上などが影響していると言われています。
犬の寿命が延びることは喜ばしいことですが、それと共に高齢犬の『認知症』問題にも注目が集まっています。
人間と同じように犬も脳が老化することで、認知症を発症してしまい不用意に徘徊したり、夜鳴きを繰り返したりといった奇行が目立つようになることも多いです。
今や犬の認知症問題は、犬を飼っている人にとって他人事ではありません。早めに対策を考え、少しでも愛犬の健康寿命を延ばしてあげられるよう努めましょう。
犬が認知症になりやすくなってしまうNG習慣4選
犬が認知症になってしまう理由は、さまざまな要因が関係していると言われています。その中でも生活習慣に原因があるケースも少なくありません。ここでは、犬が認知症になりやすくなってしまうNG習慣を紹介します。
1.スキンシップや遊びなどのコミュニケーションが不足している
忙しい飼い主さんも多い現代では、愛犬とのスキンシップや遊び時間などがなかなか作れないという人も少なくありません。しかし、こうした犬とのコミュニケーションは、犬に幸福感を与え刺激にもなっています。
コミュニケーションが日常的に不足していると、その分、犬は脳を活性化する機会を失い次第に脳が衰え、認知症を発症するリスクが高まってしまうのです。
2.毎日同じことの繰り返しばかり
認知症になりやすい犬の特徴として、日常的に刺激が少ないという特徴が挙げられます。毎日同じことの繰り返しばかりで新しい刺激を受けられない環境では、犬も脳を活用する機会がなかなかありません。
その結果、脳が早い段階から衰えてしまい、高齢期に入る頃には認知症の初期症状を発症し始めるというケースが見られます。
3.刺激を受けるような散歩をさせていない
犬にとって、室内よりも屋外の方が多くの刺激を受けることができます。外の音や匂い、他の人や犬との交流など、小さなことでも新しい刺激として脳を活性化してくれるのです。
しかし、ただ単に毎日同じルートを歩いているだけの散歩では、犬も満足感を得られませんし、新しい刺激にも巡り合えません。
犬が興味を示している場所を嗅がせてあげたり、他の犬や人と交流させてあげたり、時には別のルートへ散歩に連れて行ってみたりといった刺激を取り入れてあげましょう。
4.適度な運動をしていない
シニア期に入ると徐々に体力に衰えが見え始め、飼い主も無理に運動させようとしなくなります。もちろん無理は禁物ですが、適度な運動を続けなければ筋肉は衰えてしまいます。
筋力が低下してしまうと次第に歩いたり走ったりと動くことが難しくなり、いずれ寝たきりの状態になってしまうことでしょう。
すると、動けていた頃に比べて刺激を受ける機会が少なくなり、認知症につながりやすくなってしまうのです。
犬の認知症を防ぐために取り入れたい習慣とは
犬の認知症を防ぐためには適度な運動やストレスの発散、そして日常的に刺激を取り入れてあげることが大切です。
- 適度な運動をして筋力を低下させない
- 「おて」「おすわり」などの簡単な指示動作をさせる
- 散歩ルートを変更するなど新たな刺激を取り入れる
- 遊びの延長線上に脳トレを入れてみる
- 犬としての本能を満たせるような遊びを取り入れる
- 新しい刺激を与えるために行ったことのない場所に連れて行く
このように愛犬の健康状態を見ながら、日常の中にさまざまな工夫を取り入れてみてください。室内であってもおやつを隠して宝探しさせるなど、脳を使った遊びを取り入れるだけで認知症予防に効果がありますよ。
まとめ
いかがでしたか。脳が活性化されないことで徐々に衰えると、認知症の発症リスクが高まってしまいます。今回紹介したNG習慣は見直し、なるべく日常的に刺激を取り入れる工夫をしてみましょう。