これで「飼っている」は、あり得ない!
通報・発見
ギリシャ・クレタ島に雪が降った後の山道を車でガタガタと進んで行った先に、黒い犬が現れました。この犬を保護しにきたのです。山仕事に行く人たちが、途中の道端に放置されたこの子を心配して、タキス・シェルターに保護依頼したのです。
犬は道端に置かれた大きな筒状のものの前につながれています。これを犬小屋としているようですが、横倒しにした筒には寒さ対策もなく、吹きさらしと同様です。
犬は車が停まって人が降りてきたのをとても喜んで、人の足元に身を投げ出しました。車も人もほとんど通らない山道で、この子は1日じゅう鎖につながれ、ぽつんとひとりで、何もすることがない状態に置かれていたのです。
鎖を解いて車へ導くと、犬は嬉しそうについてきました。車の荷台にクレートが2つ並んでいます。実はこの日、同じくネグレクトの状態にあった別の犬を保護してきたところです。空いているクレートに黒犬君を入れました。
次の動画で、犬はシェルターに到着しました。たくさんの犬たちが興味シンシンですが、おじけづかずに仲間に入れるでしょうか。まだまだ、うじゃうじゃと犬たちが登場しますよ。
大量の犬をこわがってクレートからなかなか出て来られなかったのですが、いったん引っ張り出されたら、「食べ物がある!」と食いつきました。
つけっ放しだった鎖を首輪ごと外し、それを机の上にジャラジャラッと置くと、犬はまるでそれを確認するように後足で立ち上げりました。
2人の人は「やっと自由だね!フリーダム!フリーダム!」と叫びます。
喜びあふれて
1歳程度と推定される黒犬君は、少し落ち着いてくると、人に愛情を示し始めました!その後には今日一緒に保護されたもう1匹の犬にも鼻を寄せたり体をすり寄せて親愛の情を表したのです。
1日に1度か2度、少しの食べ物を持ってくる元「飼い主」は、この子の相手もそこそこに立ち去っていたでしょう。社会的な動物である犬にとって、仲間たちとの交流は生きることそのものです。やっと仲間とつながりを持てる喜びを感じているのですね。
第3の動画では、すっかりこの場所に馴染んだ2匹の様子が見られます。
この調子なら、他の多くの犬たちとも仲良くやっていけそうで安心です。里親さんにはいつ巡り合えるでしょう。楽しみです。
動画を見ることは保護支援にもつながります!
※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル:Takis Shelter