愛犬を過保護にしすぎるデメリットは?実は病気になってしまう可能性も

愛犬を過保護にしすぎるデメリットは?実は病気になってしまう可能性も

愛犬を大切に思い、どんなことでもしてあげたいと思うのは飼い主として自然な感情だと思います。しかし、過保護にしすぎることで様々なトラブルを招く恐れがあるので、十分注意してください。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

社会性が身につかず怖がりになる

ソファの下に隠れる犬

犬が怖がるものや嫌がるものを遠ざけたり、飼い主さんが守ったりしてばかりいると、犬は社会性を身につけられません。

犬は多少怖いと感じていても、好奇心や興味が残っていれば少しずつ慣れていくことができます。しかし、犬が不安に感じるものすべてから守り、慣れる機会を取り上げてしまうと、犬はいつまで経っても不安や恐怖を克服できません。

社会性が育たないと、散歩に出たときなどにあらゆるものに対して不安やストレスを感じてしまい、外の世界を楽しめないでしょう。

犬が色々なものに慣れて、どこに行っても自然体で過ごせて他の人や犬との関わりを持てるように、社会化をする機会を取り上げすぎないようにしてくださいね。犬が成長できるよう、見守ってあげたりさりげなくサポートしてあげましょう。

飼い主との関係が悪くなる

歯を剥きだすチワワ

愛犬に対して過保護な接し方をするということは、愛情があり大切に思っているということだと思います。

しかし、あまりにも過保護になって愛犬の要求にばかり従っていると、犬はどんどんわがままになったり、飼い主さんに対する信頼がなくなったりしてしまいます。何でも言うことを聞く人に対して、犬は頼れる人だと認識はしないのです。

いつもわがままを聞いてくれる飼い主さんに対しては、要求もどんどん多くなっていくので、それを聞いてもらえないと吠えたり噛んだりして強引に言うことを聞かせようとすることもあります。

飼い主さんが過保護になることで犬がわがままになり、そのわがままを許すことでさらに過保護になっていくという悪循環が続くので、どこかでわがままに屈しない断固とした態度で接する必要があります。

怪我や病気などのトラブルが起こりやすい

肥満気味の黒い犬

過保護な飼い主さんは、愛犬が望むままに欲しがる食べものを与えたり、散歩を嫌がったら抱っこしたりすることがあります。しかし、そうした生活を続けていると、肥満になったり筋力や体力が低下したりして、怪我や病気が起こりやすい体になってしまう恐れがあります。

特に、肥満は万病の元とも言われていますし、犬のダイエットはとてもむずかしいとされています。そのため、適正体重を保てるように、若いうちから食べもののわがままには応じないようにしてください。

愛犬への過保護な行動とは?

女性にハグされている犬

犬にたっぷりの愛情をかけてあげることは、とても大切なことだと思います。「愛犬が喜ぶことをしてあげたい」「愛犬がトラブルに巻き込まれないように守ってあげたい」と思う飼い主さんも多いことでしょう。

しかし、そうした愛情が行きすぎてしまうと愛犬に対して過保護・過干渉な態度になってしまうので注意が必要です。

具体的には、家にいるときは常に一緒にいたり触れていたりすることや、犬が嫌がることは必要なことであってもやらないようにすることなどが挙げられます。歯磨きやブラッシングなど犬の健康維持のために必要なことも、犬が嫌がるからとやめてしまうのはNGです。

また、いつも一緒にいすぎると、分離不安症になって離れることに強いストレスを感じるようになってしまいます。

そのほかにも、愛犬が喜んで食べるようにとご飯に様々なトッピングをしたり人間の食事を与えたり、散歩もほとんど抱っこでしたりといったことは、健康を害する可能性のある行動なので気をつけてください。

まとめ

伏せているジャックラッセル

人間のように学校や会社に行くわけではない犬にとって、飼い主さんは世界のすべてと言ってもいいほど、大きな影響を与える存在です。そんな飼い主さんの接し方次第で、犬の行動や性格がある程度決まってしまうため、過保護や過干渉になりすぎないように注意することも必要です。

大切な愛犬だからこそ、存分に可愛がって守ってあげたいと思うものですが、その行動が本当に犬のためになっているかを考えてみましょう。

愛犬が快適で楽しい毎日を送れるように、いい関係を築いていってくださいね。

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