『ウルフドッグ』ってなに?どんな犬種がいるの?飼うのは難しい?

『ウルフドッグ』ってなに?どんな犬種がいるの?飼うのは難しい?

「ウルフドッグ」と呼ばれる犬のことをご存じでしょうか。本記事では、どのような犬をウルフドッグと言うのか、ウルフドッグを飼うことの難しさ、ウルフドッグの種類についてまとめました。ウルフドッグを飼うために必要なことを解説します。

お気に入り登録
SupervisorImage

記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

「ウルフドッグ」とは

ウルフドッグの子犬の顔のアップ

ジャーマン・シェパード・ドッグ等の犬とオオカミを交配させた犬種を「ウルフドッグ」と呼びます。「オオカミ犬(おおかみけん」)と呼ばれることもあります。

ほとんど見かけることのない犬ですが、日本で暮らすウルフドッグは500頭くらいいるのではないかとされています。

ウルフドッグの種類

座って振り向くチェコスロバキアン・ウルフドッグ、白い背景

国際畜犬連盟(FCI)に公認されているウルフドッグの種類には、チェコスロバキアン・ウルフドッグとサールロースウルフドッグがあります。

チェコスロバキアン・ウルフドッグ

ジャーマン・シェパード・ドッグとカルパチアン・ウルフの交配によって誕生しました。

甘えん坊な一面がある一方で、オオカミの本能によって狂暴化する恐れがあるとも言われています。

平均寿命は12年~16年ほど。体重は20㎏~26㎏ほど。大きな個体では、50㎏を超えることもあるとされています。

毎日、2時間~3時間の散歩や運動を必要とし、高い身体能力を持っています。2m程度の高さであれば軽々と越えられてしまうため、庭に出す時は目を離さないよう注意が必要です。

サールロースウルフドッグ

サールスウルフドッグ

『Leendert Saarloos』という人物によって生み出された犬であることから、「サールロース」と名付けられたとされています。

オランダ原産のウルフドッグで、飼い主や家族への従順さ、オオカミの本能による用心深さを持っています。

体重は40㎏程度あり、平均寿命は10年~12年と、大型犬と同じくらいです。毎日、1日2時間以上の散歩や運動を必要とし、十分な広さのある場所での運動が望ましいとされています。

ウルフドッグには、飼い主が自転車に乗って併走する運動がよいと言われることがありますが、日本では法律によって禁止されています。刑事罰の対象にもなりますのでやめましょう。

ウルフドッグを飼う際に求められる条件

犬用ベッドに入るウルフドッグ

では、ウルフドッグを実際に飼おうとした場合、その難しさはどのくらいなのでしょうか?

ここからは、ウルフドッグを飼う際に求められる条件を解説します。

庭付き一戸建て持ち家が望ましい

ウルフドッグは狭い空間が大嫌いです。ここが、狭く薄暗い空間を好む犬との大きな違いです。

広い空間を自由に動き回れる環境でなければ暮らすことができないため、犬のために自由にできる庭付き一戸建ての持ち家が望ましいでしょう。アパートやマンションでの暮らしでは窮屈に感じ、ストレスになってしまう可能性も。

また、室内が広いことだけではなく、日差しや風を感じられる広い庭もあった方が望ましいでしょう。

散歩は1日2時間以上

ウルフドッグは運動量が多く、体力もあります。飼い主との散歩を運動とするのであれば、毎日、2時間以上を必要とします。朝1時間、夕1時間といった具合でしょうか。

散歩に連れて行くための時間の確保も必要ですが、飼い主の体力も必要です。運動不足によるストレスが、ウルフドッグを狂暴化させてしまうことがあると言われているため、絶対に不足させてはなりません。

多頭飼いが望ましい

ウルフドッグはオオカミの血を引く犬です。群れで暮らすことへの執着心が強いとされており、1頭では不安を感じやすく、臆病になってしまいます。

オオカミ本来の群れで暮らすという環境を与えることで安心して暮らすことができるため、ウルフドッグ数頭の多頭飼いが望ましいのです。

基本的には、1頭で飼うことは避けた方がよいとされ、1頭で飼う場合には、人が常に在宅している環境であることが望ましいです。

まとめ

サールスウルフドッグ

オオカミとしての特性の強いウルフドッグは、飼い主との密なコミュニケーションを望む犬です。群れでの暮らしに執着があるからでしょう。飼い主との適度な距離を望む犬との違いです。

しつけは犬とほとんど変わりませんが、飼い主が確実にリーダーとなること、主従関係を明確にすることが望ましいです。

オオカミとしての特性で言いますと、縄張りを持ち、他の群れとの接触を嫌うことから、飼い主や家族以外との交流や触れ合いはあまり好まない可能性が高いです。

憧れを持つ人も多い魅力的な犬ですが、飼うことはそう簡単ではないようです。

はてな
Pocket
この記事を読んだあなたにおすすめ
合わせて読みたい

あなたが知っている情報をぜひ教えてください!

※他の飼い主さんの参考になるよう、この記事のテーマに沿った書き込みをお願いいたします。

年齢を選択
性別を選択
写真を付ける
書き込みに関する注意点
この書き込み機能は「他の犬の飼い主さんの為にもなる情報や体験談等をみんなで共有し、犬と人の生活をより豊かにしていく」ために作られた機能です。従って、下記の内容にあたる悪質と捉えられる文章を投稿した際は、投稿の削除や該当する箇所の削除、又はブロック処理をさせていただきます。予めご了承の上、節度ある書き込みをお願い致します。

・過度と捉えられる批判的な書き込み
・誹謗中傷にあたる過度な書き込み
・ライター個人を誹謗中傷するような書き込み
・荒らし行為
・宣伝行為
・その他悪質と捉えられる全ての行為

※android版アプリは画像の投稿に対応しておりません。