1.不満を感じている
犬が前足を使って顔を掻いたり、隠したりするような仕草をするときの心理として、まず挙げられるのが「不満を感じている」というものです。
飼い主さんがテレビやスマホなどに夢中になってかまってもらえないときや退屈をしているときなどに、不満を感じて前足で顔を触る様子が見られます。このように犬が(つまらない…)と感じているときにすることが多いので、外よりも家の中で見せることが多いでしょう。
犬は不満やストレスが溜まりすぎると、いたずらをしたり無駄吠えをしたりして、飼い主さんを困らせるような行動をするようになってしまうことがあります。また、なかには自分の前足や尻尾をかじって自傷行為をする犬もいるので、注意が必要です。
犬が前足で顔を隠すような行動が頻繁に見られるときは、遊びやスキンシップの時間を増やしたり、犬がひとり遊びできるおもちゃを用意したりするといいでしょう。
ちなみに、前足ではなく後ろ足で顔を掻いている場合は、不満な気持ちとは反対で「満足している」「嬉しい、心地良い」という気持ちのあらわれだとされています。
2.飼い主の気を引きたい
犬が前足で顔を掻いている仕草は、とても可愛らしいものなので、ついニコニコと眺めたり「可愛い♡」と言って頭をなでたりする飼い主さんも多いと思います。
そのような経験を何度かした犬は、「顔を掻くと飼い主さんがかまってくれる」という学習をします。そのため、飼い主さんの気を引きたいときや、優しくしてほしいときなどにわざと顔を掻いて見せることもめずらしくありません。
飼い主さんの目の前に来て顔を掻いたり、飼い主さんの顔をチラチラと見ながら掻いたりする場合は、かまってもらうためにやっているのかもしれませんね。
3.寒さを感じている
伏せて休んでいるときや丸まって寝ているとき、顔を隠すように体や足の下に入れているときは、寒さを感じているのかもしれません。
鼻先や足先のように毛が生えていない部分は寒さを感じやすいので、寒い季節に寝るときなどは鼻先を自分の体や毛布にうずめるようにして寝る犬が多くいます。
基本的に放っておいてかまいませんが、寝ているときに小刻みに震えているなど明らかに寒そうな様子が見られたら、エアコンで室温調整したり毛布などを用意したりするといいでしょう。
目をこするような仕草はトラブルの可能性も
目にかゆみや違和感を感じているときに、前足で掻いたり地面に顔をこすりつけたりすることがあります。
前足で顔を隠すというよりも目のあたりをこするような仕草が頻繁に見られる場合は、目のトラブルが起きている可能性もあるのできちんと観察してあげてください。
目の中にゴミが入っていたり、アレルギー反応でかゆみを感じていたり、眼球に傷がついていたりと目のトラブルは様々なものがあります。目の怪我や病気を発症している場合、頻繁に搔くだけでなく、目やにや涙が出ることもあるのでチェックしてみてください。
まとめ
犬が前足で顔を掻く仕草には、不満の気持ちやかまって欲しいという気持ちが隠れていることがあります。愛犬の気持ちを理解したうえで、適切な対応を取ってあげましょう。
ただし、あまりにも頻繁に顔を掻いている場合や、目やにや涙の増加などもあわせて見られる場合は、目のトラブルが起きている可能性があります。顔を掻く仕草が気になるときは、目や耳の様子などもチェックしてあげると安心です。