『犬は死ぬ直前に飼い主から離れたがる』という話は本当?
皆さんは「犬は死ぬ直前に飼い主から離れたがる」という話を耳にしたことがありますか。猫にも同じ話があり、実際に猫は家を出て行きそのまま帰らなかったという悲しいエピソードがあるといいます。
現代では家の中で暮らしている犬が大半なので、飼い主に看取られる状況が多い犬たちですが、前述したような猫の話を聞くと、都市伝説として囁かれている動物の話はあながち全てが嘘ではないと思えてしまいます。
「飼い主に寂しい思いをさせないように」は迷信
「犬は死ぬ直前に飼い主から離れたがる」という話の理由として、犬が大好きな飼い主に寂しい思いや辛い思いをさせたくないのでは、と言われることがあります。
しかし実際は、このような理由で飼い主から離れてみたり隠れたりすることはなく、別の理由が関係していると考えられているのです。
犬は死ぬ直前、飼い主から離れたがると言われている理由
では、犬は死ぬ直前、飼い主から離れたがると言われている話には、どのような理由が関係しているのでしょうか。この話には、主に犬の野生時代の習性や本能的行動が関係しています。
1.「仲間も敵に襲われないように」という野生時代の名残
野生時代、犬は仲間と集団で行動しており、仲間を大切に思っていたと伝えられています。
そのため、自分の死期を悟った犬は弱っている体で敵から逃げることができず、自分を庇おうとする仲間を道連れにしないために、仲間から離れて死を受け入れていたと考えられています。
現代でも「犬は死ぬ直前、飼い主から離れたがる」という話が囁かれている理由は、この野生時代の習性が今でも残っていると考えられているからです。
2.誰が相手でも弱っている姿を見られたくないという本能
犬をはじめとした多くの動物は、自分の弱っている姿を見せたくないと本能的に考えていると言われています。
自分が弱っている姿を見せることで、敵に弱っていると勘付かれて襲われる原因になる恐れもありますし、仲間に弱っている姿を見せることは犬としてのプライドが許さないという説もあります。
こうした野生時代の習性は、家で暮らすようになった現代でも受け継がれていることが多く、そうした理由から「飼い主にも弱っているところを見せたくないのでは」と言われているのです。
現代は飼い主が看取るのが定番!愛犬の看取り方を考えておこう
犬は野生時代の習性や本能で、死ぬ直前に飼い主や家族といった『仲間』から離れようとすると考えられています。しかし現代では、飼い主や家族が愛犬の死を看取るのが当たり前となっています。
大切な家族だからこそ、最期の瞬間まで体を撫でてあげたり、優しく声をかけてあげたり、後悔のない看取り方をしてあげることが大切です。
愛犬がすでにシニア期に入っている場合は、今から少しずつ終活を始め、最期の時まで後悔のないよう全力で愛犬に愛情を注いであげましょう。
まとめ
いかがでしたか。犬は死ぬ直前、飼い主から離れたがるという話がありますが、この話は犬の習性や本能を元に説として考えられているものです。
現代では、飼い主が最期の時を看取ってあげるのが定番なので、しっかり愛情を注ぎつつ、愛犬が穏やかな気持ちで旅立てるよう、事前に終活をしておきましょう。