1.無視・放置する
愛犬の行動に対してイライラすると、「もう知らない！」とばかりに無視をする飼い主さんもいるでしょう。
確かに飼い主さんの気を引くために、犬がいたずらをくり返したり吠えたりしている場合は、しつけの一貫として「無視」をすることはとても有効です。しかしそれは感情的に、そして無計画に行うのではなく、「クールダウン」や「タイムアウト」の意味で1分間など時間を決めて徹底した無視をする必要があります。
イライラして愛犬の存在を長時間無視するような態度を取ったり、家や車に放置したりするのはNGです。いけない行動を適切に叱るのではなく、感情的に無視をされても犬は飼い主さんが何を怒っているのか理解できません。その行動は犬の心をただ傷つけるだけなので、注意が必要です。
2.暴力を振るう
イライラしているとつい行動が荒くなったり、乱暴な振る舞いになってしまったりすることはめずらしいことではありません。イライラを発散するために体を動かしたり、ひとりきりの状態でクッションや布団などを叩いたりするという人もいます。
しかし、そうした乱暴な行為を愛犬に見せたり、愛犬に向けたりすることのないようにしてください。
言うことを聞かない愛犬にイライラしてしまうことなどはあると思いますが、叩く・蹴るなどの暴力を振るったり、物を投げて威圧的な態度を取ったりして感情をぶつけることはやめましょう。
暴力を振るわれても犬はその理由がわからず、心と体が傷つきます。そして、飼い主さんに対して不信感や恐怖心を持つようになり、信頼関係も崩れてしまうことになります。
3.怒鳴る、八つ当たりする
愛犬に対してイライラしているとき、そのイライラの原因が犬だけにあるわけではない可能性もあります。仕事のことや人間関係が原因でイライラしているときに、愛犬のちょっとした失敗にイライラしてしまうということもあるでしょう。
気持ちが落ち着いているときであれば、あまり気にならないような些細なことでイライラしてしまう場合は、犬自身に原因があるわけではありません。普段は怒られないことで怒られてしまうと、犬は混乱しますし飼い主さんへの信頼をなくすことにもつながると思います。
愛犬の行動に対してイライラしていても、怒鳴りつけたり物に八つ当たりするような行動はしないようにしてください。
犬に飼い主のイライラは伝わる？
飼い主さんがイライラしていても、犬には伝わらないと考えている人もいるでしょう。しかし、犬は人間の感情に対して敏感な動物で、さらにその感情に影響を受けやすいとされています。
犬は一緒に暮らす飼い主さんの表情や声のトーン、呼吸の仕方、体の動かし方などをよく観察しています。そしてそこに隠れている感情を敏感に読み取るのです。それは「うれしい」「楽しい」といったポジティブなものだけでなく、イライラや恐怖といったネガティブなものも含まれます。
そのため、愛犬に対してイライラしているときに、あからさまにため息をついたり文句を言ったりすると、その感情は犬にはっきりと伝わるでしょう。イライラしていても、犬と接するときは気持ちを落ち着かせることを心がけることが大切です。
なかなか気持ちがおさまらないときや、つい八つ当たりをしてしまいそうなときは、愛犬との距離を取るために別室に行くなどするようにしましょう。
まとめ
愛犬のしつけをしたり、心配をしたりときちんと向き合っている飼い主さんほど、愛犬に対してイライラしてしまうことがあると思います。しかし、その感情を愛犬に直接ぶつけることはやめましょう。
飼い主さんのイライラに影響を受けた犬は、強いストレスを感じて精神的に不安定になったり、飼い主さんへの不信感を持つようになったりします。そうなった場合、状況をさらに悪化させてイライラの原因が増える可能性も考えられます。
イライラするのはごく自然なことですが、愛犬と接するときは一度深呼吸して気持ちを落ち着かせることを心がけましょう。
