最初と最後の態度と表情が違い過ぎる!
保護
鎖につながれ、見るからにいじけてオドオドしている若い犬。ギリシャ・クレタ島のある村にある民家の「飼い犬」です。エサと古い水、古いクッションを与えておけば、鎖につなぎっ放しで何か問題でも?犬って、そういうものでしょ?という飼い主の主張が聞こえてきそうです。
コンクリートの床の上には何日分もの排泄物も放置され、水はコケで緑色。このあわれな状態の犬を、タキス・シェルターで保護することになりました。
タキス・シェルターのタキスさんが近づくと、犬は慌ててジャンプ、低い壁を乗り越えた反対側で首吊りに近い状態になってしまいました。これが、この子にとって唯一の運動なのかもしれません。
人が自分に興味を持って近づいてくるなんて、あり得ない。いじめるの?
いじめないよ。一緒にシェルターに行くんだよ。
背中から頭をゆっくりなでられて、少しずつ手の感触になじんでいきます。皮膚には小さなダニがたくさん寄生しているのが見えるそうです。
鎖の結び目をほどきました。犬は本当に混乱しているでしょう。自分に関心を寄せる人、たたかない手、ゆるんだ鎖。これから何が起こるのか想像もできなくて、ただ緊張しています。
でも、恐ろしいことではなさそうだと、感じているかもしれません。ヘタをしたら恐怖心から反射的に咬みつかれかねない距離。犬は恐怖心を抑えてけなげに我慢しています。
少しずつ、なでられるのが気持ちの良いことだと感じ始めている様子。そしてついに、鎖を少し引っ張って「おいで」とうながすと、犬はおずおずと前へ出ました。
散歩などしていないでしょうから、歩調を合わせることも知りません。
つい逃げようと鎖を引っ張って、タキスさんのまわりをグルグル回ってしまいます。立ち止まっては頭をなで、安心させますが、恐怖心はそう簡単にはぬぐい去れません。
車の荷台に犬を乗せました。怖がっていてもパクッと咬みつかない、性格のやさしい子です。
シェルターに到着
次の動画ではシェルターに着いた場面です。シッポはきりっと足の間に巻かれていますが、なんだかはしゃいでる!右に左にピョンピョン跳ねて、「いいの!?いいの!?こんなに動いて、こんなに遊んで、いいの!?」
フード、どうぞ。と見せられると、おずおずと近づいて…ためらいながら、食べ始めました!タキスさんの手からも直接もらいます。手が近づくとビクッとするのはもう、クセのようなものかもしれませんが、安心できるんだということは認識できました。
外の様子も見に行ったりして、だんだんリラックスしていく犬。シッポの変化に注目。足の間から出てきて、フリフリ、フリフリ。シッポって、正直というか、犬の気持ちと直結していますね。
タキスさん:「これを見て!気持ちよくて、たたかれないとわかったんですね。」
喜び全開でヒャッハー!
最後に動画をもう一本。自由を知らなかったこの子が、他の犬たちと楽しそうに遊ぶ様子です。特に遊びの感性が合う子とグルグル追いかけっこをしたり、タキスさんに甘える姿が愛らしい。ハッピーガールになりました!好きなだけ遊べるって、好きなだけ動けるって、素敵だね!里親さんはいつ、現れるかな?
動画を見ることは保護支援にもつながります!
※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル:Takis Shelter