神経質になりがちな出産でもこの通り
安心できる部屋で
飼い主をなくし家を追い出され、おびえていたリサは、食べ物を与えてくれる人の手も受け入れず、人と距離を取って1年以上、路上で生きていました。
ところが、保護されてタキス・シェルターにやってきたリサの気持ちは一転、人をもう一度信じることができるようになったのです。
保護された当日からすでにいつ出産が始まってもおかしくない状態だったリサは、他の犬にわずらわされないように個室を与えられました。ドアを開けてのぞいてみると、ベッドの上に横になるリサは喜んでタキスさんを迎えます。あんなにおびえていたのがウソみたいですね。
よっこらせ、重いおなかでベッドを降り、後足で立ち上がってタキスさんに改めてあいさつ、親愛の情を示します。きっと元の飼い主さんともこんなふうに穏やかに暮らしていたのでしょうね。
タキスさん:「この子は愛情に飢えていたんですね。誰も寄せつけなかったというのが信じられません。」
心を閉ざしていたのは、愛情を渇望(かつぼう)する裏返しかもしれませんね。
タキスさんの後を追って、「もっとなでて、もっと。」
ベッドに戻ると、おなかを見せて「信頼しています。」子犬が入っている大事なおなかをここまで見せてくれるとはね。
さて、次の動画では、リサは無事に出産しましたよ。職員の女性たちに見守られる親子です。部屋の外では犬たちがけたたましく吠えていますが、出産部屋の中は静か。
タキスさんが「さて女性の皆さん。」と呼びかけると、リサと2人の職員が一斉にカメラに目を向けました。笑
子犬は7匹だそうですよ。出産は喜ばしいですが、シェルターにとっては負担が増えるのも事実。出産前にタキスさん、「あまり大家族でないといいんですが…」と本音を漏らしていましたが、産まれてみたら、大家族でした~。
やせた体で7匹の出産は大変だったでしょう。疲れ切ったリサは、授乳しながら安心感に包まれて眠りに落ちていきました。子犬たちの中から時々、小さく「グゥゥ…」のような満足気な声がもれてきます。しっかり乳が出ているのですね。
飼い主の責任として
普通の暮らしの中で、私たちはいつ何時、不幸に見舞われるかわかりません。犬の飼い主に万一のことがあった時、かわいがっていた犬は、どうすればいいのでしょう?特に1人と1匹で仲良く暮らしている皆さん、家族としての犬の「その後」を、しっかりと準備してあげましょう。それが愛情と責任です。
リサ親子の静かな時間を守るために、そして数百頭の保護犬たちに里親さんを探すために、シェルターでは今日も人々が懸命に働いています。
動画を見ることは保護支援にもつながります!
※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル:Takis Shelter