140頭!多頭飼育崩壊の裏には飼い主のセルフネグレクトがある

140頭!多頭飼育崩壊の裏には飼い主のセルフネグレクトがある

米国・フロリダ州でまた発生した多頭飼育崩壊の現場から140頭の犬が保護されました。家やトレーラーハウスの中は荒れ放題で、ここに人が住んでいたとはにわかに信じられません。

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犬も人も病気になる環境

事実はディズニーより奇なり

米国・フロリダ州で摘発された大規模な犬のネグレクト案件。動物愛護団体The Humane Society of the United States がすべての犬の救出にかけつけました。その規模がものすごい。140頭です。

まあ、日本では2022年6月に千葉県の個人宅で脅威の221頭で崩壊というニュースがありましたけどね。

それを考えると、ディズニーの101匹なんて目じゃないし、あの夫婦は愛情深くて、しかも最後は犬たちがのびのび過ごせるよう田舎に大きな土地を買うとか。101匹の将来は安泰でしょうけれど、みな避妊、去勢をするのかな?それとも夫婦は正規のブリーダーとしてビジネスを展開するつもりだったかな?…なんて、すみません、大脱線。

とにかく、140頭にしても221頭にしても、アニメ超えの無謀さ、無計画さということです。そこへ大型トレーラーが静々と到着。

敷地内はこんな感じ。木の板と金網、トタン屋根で作った小屋ひとつずつに2、3頭の犬が閉じ込められているようです。地面から浮かせた高床式になっていますが、小屋の床を見てみたいです。

こういった状況でよく見られるように、糞尿をそうじせず地面へ落とすため、犬の肉球を痛めつける金属グリッドになっているのでしょうか。それとも木製の板敷きに排泄物がてんこ盛りでしょうか…。

ニワトリたちも歩き回っています。卵を供給してもらって、数頭の犬と一緒にのどかな田舎暮らし…を夢見たのでしょうか。

こちらでは犬たちが我れ先に訪問者に群がってあいさつ。この後もどんどん増えますよ。

さらにトレーラーハウスの中。ああ、ここには人が生活している痕跡が見えます。

小型犬たちも人間も、皮膚や呼吸器系の病気になっていないかしらん。もちろん、体の小さな犬たちへのダメージの方が何倍も大きいはず。

ほらね、ここには体毛が完全に抜け落ちて皮膚がピンクに炎症を起こしている犬たちが。

小型のビーグル犬を簡易診療台に連れてきました。140頭をくまなく探し出し、記録し、診療して保護するのは並大抵の仕事ではありませんよ。

その後

犬を売るつもりで増やしたのか、愛玩犬を単に放置して増えたのかは定かでありませんが、みるみる増える犬のコントロールができなくなり崩壊した典型的な状況でした。千葉県の例でも、飼い主は「こんなに増えてしまうとは」と語ったそう。犬の繁殖力を決して見くびってはいけません。

この環境に飼い主本人も住んでいたようですから、セルフネグレクトでもあったでしょうね。多頭飼育崩壊を招く張本人はセルフネグレクトが多い印象です。ですから、第三者の介入、指導、支援が必要なのです。支援拒否の説得も難しいことがありますが。

この事態を招いてしまう人は最初から動物の飼育をしないに限ります。でもそれを強制的に止めることはできない。崩壊の兆しの段階で助けを求めてくれればいいのですけれどね。周囲は兆しの段階で注視し、しかるべき団体などと連携していきましょう!

動画を見ることは保護活動支援につながります。

※こちらの記事は動画の制作・配信をしている団体より許可を得て掲載しております。
 動画制作者:Humane Society of the United States
 掲載YouTubeチャンネル:The Humane Society of the United States

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