それぞれの性格
抱っこが好きか、嫌いか。常に飼い主さんにくっついていたいタイプか、時と場合によって違うタイプか。もともと犬が持つパーソナリティにより、抱かれているときの心理は変わってくるでしょう。
タイプ別、抱っこされているときの心理
ここからは、犬が抱っこされているときに考えている、4つの心理について、大きくタイプ別に分けてお伝えしてまいります。(「抱っこ」という想定なので、小型~中型犬程度の大きさの犬の場合に絞ってお送りします)
1.これが僕の定位置ですが、なにか?
特にトイ・プードル男子に多いのは、このタイプです。基本的に何はなくとも、家でも外でも、いつも飼い主さんにくっついていたいため、抱っこされているのが当たり前で、当然の定位置といった心理です。
他の犬や人も別に嫌いではないけれど、飼い主さんにビッタリと寄り添っていたい。まさに、心身一体ですね。
2.外は怖いから、抱っこが安心だよね
外出や、他の犬が苦手なので、外では抱っこしてもらいたいタイプ。最近の傾向では、ミニチュア、カニヘンダックスフンドや、チワワに多いように感じています。不安や苦手から身を守るためには、飼い主さんに抱っこされることが一番だという心理があります。守られているような気持ちになるのですね。
3.早く解放されたい、自由にいきたいんだ
こうした、あまり抱かれるのは好きではなく、できれば自分の意志で、抱っこされるか、解放してほしいかは決めたい。そんなタイプです。ポメラニアン、マルチーズが比較的多いでしょうか。パピヨンもそうした傾向が強めかもしれません。
割と勝気な性質を持った犬は、「抱かれた方が都合の良いときもあるけど、基本的には自由に自分の意志で行動したい」そんな心理を持っています。
4.移動手段として最高
少し肥満傾向にある犬などは、身体的な理由から、あまり歩くのが得意でない犬もいます。爪の伸びすぎている子や、パッドの毛が伸びすぎているために滑って怖い、という犬も含めてですが、そうした子たちにとっては、段差の上り下りや、車への移動時など、移動の際には飼い主さんの手が必要です。抱っこしてもらうことで、身体への負担を減らすことができるからです。
ただ、この場合に限っては、心理的にはこうであっても、原因は飼い主さんの管理不足という部分が大きいでしょう。ですから、心理〇1~3とは分けて考えなければいえません。
まずは肥満の原因を突き止め、病気でない場合には、減量の必要があります。減量用のドッグフードへの切り替えや、間食を与えすぎてはいないか、生活パターンの見直しをしましょう。
また、爪が伸びすぎてしまったために、クルンと巻き爪になってしまっている犬がいます。こうした巻き爪は、犬としても危険を感じるようで、段差を怖がったり、歩くのを嫌がるようになります。実際に転倒する、爪が根元から折れる、などの事故やケガにつながりますので、見落とさないようにしましょう。
シニア世代の心理
加齢とともに、耳が聞こえにくくなり、目が見えにくくなってきた。というシニア世代にとって、抱っこは身を守るための大事な手段です。それは、物にぶつかるなどの事故を防ぐためでもあります。本人(犬)はまだまだ若いままのつもりでも、体の衰えは必ず訪れるものですから、老後に通院回数も増えることも考え、若いうちから抱っこを嫌がらないようにしておくことも大事ですね。
まとめ
犬は人に抱っこされているとき、いったい何を考えているのか。について、お伝えしてまいりました。そうそう。最後に若いイケイケな犬では、飼い主さんに抱かれて他の犬を見下ろすとき、こんな心理の場合もあります。
「へへ~ん、俺ってこんな強い飼い主さんがついているんだぜ。かかってきても負けないよ。ワンワン!」と、いわゆる、調子に乗って相手をあおってしまう、という心理です。犬って面白いですね。