各国へ逃れるペットたち
大きな苦難を前に働く人々がいる
ふと振り返った犬の横には大きなスーツケース。旅行、でしょうか?
違います。楽しい旅行の正反対。戦火にさらされた故郷を脱出したのです。2022年5月現在、東欧の国ウクライナは隣国ロシアの攻撃にさらされ、多くの犠牲者を出しつつロシアに抵抗しています。そして多くのウクライナ国民が命を守るために避難を余儀なくされいます。
その人たちの陰に隠れてめったに報道されない犬や猫を始めとするペットたちも、ウクライナの人と同様に犠牲となり苦難にあえいでいます。犬好きの皆さんなら、日々目にする戦争のニュースで、「犬たちはどうしてるの?」と考えることもあったかもしれません。
動物愛護団体HIS は、赤十字とも協力して、国外へ脱出するペットたちとその飼い主たちを支援をしています。
この子はリサ。他のペットたちと共にウクライナからドイツの首都ベルリンに到着しました。食料や医療支援を受けられるよう手配されます。
この男性職員の説明によると、ウクライナとの国境で、越境してくるペットの登録所を設置、数日分の食料や水などペットの救援物資を配布しています。中でも飼い主の間ではキャリーケースがいちばん需要が高く喜ばれるそう。
難民とそのペットたちは各国に散らばります。さきほどのリサはドイツでした。下の静止画の子たちの避難先はポーランドです。
みんなが飼い主と一緒にいられるわけではない様子。
生き別れにならないよう、しっかり身元の登録をした犬たちが一時的に預けられます。
まとめ
男性職員が続けます。「現在進行形のこの大きな苦難を直視するのはつらいです。でも私たちは、国境を越えて来る人びとや動物たちの日常生活が完全に破壊され、トラウマを抱えていることを理解し、ペットたちの世話をすることで少しでも飼い主たちの役に立てるように頑張っています。心を揺さぶられる仕事です。」
自然災害だけでも地球規模で苦難が続くのに、人為的な戦争など、とんでもないことです。
この戦争で命を落としたり、苦しい状況で生き延びているウクライナの人々と動物たちに思いをはせましょう。残酷な戦争が1日も早く終わりますように。
そして1日も早く、難民となった人々とそのペットたちが再び故郷に戻り日常を再建できる日が訪れますように。
動画を見ることは保護活動支援につながります。
※こちらの記事は動画の制作・配信をしている団体より許可を得て掲載しております。
動画制作者:Humane Society International
掲載YouTubeチャンネル:The Humane Society of the United States