犬がイタズラをする4つの心理
イタズラをして隠れる犬やとぼける犬もいて、かわいいけれど困っちゃう!という飼い主さんも多いのではないでしょうか?
子犬期であれば「歯がかゆい」という理由であらゆる物を噛んでしまうことがありますが、それ以外の理由でもイタズラすることがあります。目を離した隙にペットシーツをボロボロにされてしまうなんてことも。このイタズラは万が一飲み込んでしまうと大変です。犬のイタズラは命の危険も関わっているので、適切な対処をして止めさせなければなりません。
まずは、「犬がイタズラをするのはなぜ?」という問題に真正面からぶつかってみましょう。適切な対処を行うためにも犬がイタズラをする4つの心理の中に当てはまる項目がないか探ってみてください。
1.つまらないから
犬がイタズラをする理由は、たいてい「つまらない」というものです。犬にとってのイタズラ行動は絶好の暇つぶしなのでしょう。ただ、「つまらない」といってもいろいろな心理が絡んでいます。
- お散歩が足りない
- もっと遊んでほしい
- 留守番が長くて退屈だから
あらゆる原因によりストレスが溜まってしまい、イタズラによって有り余る体力を発散させている可能性がとても高いです。悪天候が続いて十分なお散歩ができない際にも、イタズラが悪化することもありますよね。
とはいえ、「つまらないから遊んでいるだけ」という感覚で物を噛んだりビリビリに破壊されるのは困りものです。忙しい飼い主さんは犬と過ごす時間を改めて見直してみるべきでしょう。
監修ドッグトレーナーによる補足
犬は、「壊れやすいもの」に対してイタズラする傾向があります。ソファーや椅子の足、毛布などをボロボロにされた飼い主さんも少なくないでしょう。
壊れやすいものは、イタズラで形が変化することが楽しくて仕方ないのかもしれません。留守番中など、犬をひとりにする場合はケージなどで静かにできるようにしつけしましょう。壊れやすいものは犬が届かないところにしまう習慣をつけるのもお忘れなく。
2.飼い主さんにかまって欲しい
飼い主さんの気をわざと引くために、犬はイタズラをすることがあります。先述した「つまらないから」という心理にもつながりますが、飼い主さんに振り向いてもらうためにイタズラをしているのかもしれません。
「叱っているのにイタズラが止まらない」という場合は、「イタズラをすると遊んでもらえる」と犬が勘違いしている可能性もあります。
監修ドッグトレーナーによる補足
犬は、飼い主さんの行動を常に観察しています。イタズラをしている最中も飼い主さんの方を見て反応をうかがい、おどけるように逃げ出したり、すぐに見つかる場所に隠れてわざと見つけてもらうように仕向けたりなど、人間にとって厄介なイタズラも犬に飼い主さんとの楽しい遊びになっています。
愛犬にいつも見られている意識を持ちましょう。
3.美味しそうな匂いがするから
よくあるのが「お腹が空いたから」「美味しそうな匂いがしたから」という理由で犬はゴミ箱をひっくり返すといったイタズラをします。犬は、イタズラをするつもりがなくても本能的にいい匂いを辿ってしまいそれがゴミ箱の中だったというだけなので仕方ない部分もあります。
しかし、ゴミ箱の中身を飲み込んでしまう可能性もあるので大変危険です。ねぎ類やチョコレート、タバコの吸い殻など中毒性のあるものを犬が口にしないよう注意しなければなりません。
4.病気を発症している
愛犬がイタズラを止めないのは、もしかすると何らかの病気が関わっているかもしれません。シニア犬なら「認知症」を疑ってみましょう。破壊行動が悪化する場合は「分離不安症」という心理的な病気が隠れていることもあります。
犬のイタズラを止めさせるコツ
犬のイタズラがいつまでも続く場合は、適切な対処を行って早急に止めさせましょう。ここからは、犬のイタズラを止めさせるコツをまとめました。
その場で叱る
まずは、「その場で叱る」ことです。犬がイタズラをしている最中に叱らなければ意味がありません。叱る時は低い声で「コラ」「ダメ」と短く声をかけ、犬のことはスルーをしてイタズラした物を片付けましょう。
長時間叱ったり中途半端に声をかけてしまうと、「遊んでもらえる」と犬は勘違いしてしまいます。シンプルに叱り、犬のことは決してかまわないことがポイントです。
イタズラできない環境にする
犬のイタズラは、注意をするよりも「イタズラできない環境にする」ことがポイントです。犬が自由にできる場所にゴミ箱や大事な家具は置かない、留守番させる際にはケージやゲートを使ってキッチンやベランダなど危険な場所に自由に行き来できないようにします。
犬を叱ることを減らすことが飼い主さんができる最大のイタズラへの対策です。この機会にぜひ生活環境の見直しを行ってみてください。それでも犬の様子に異変を感じる場合は、獣医師や専門家に相談してみるといいでしょう。何らかの病気が見つかる場合もあります。
監修ドッグトレーナーによる補足
叱っても変化がなかったり、イタズラが更に悪化してしまう場合は、専門家に相談しましょう。
間違った対処を続けてしまうと、イタズラ癖がどんどんついてしまいしつけも難しくなります。また、他にいつもと違う様子が見られるようなら病気の可能性もあるので、早めに動物病院を受診することをおすすめします。
まとめ
犬のイタズラは、飼い主さんが油断した時に行われるのでなかなか手強いです。でも、単なる暇つぶしで部屋中をボロボロにされるのは困りますよね!
ぜひ、この機会に犬の行動範囲をしっかりチェックしてみましょう。犬がイタズラできない環境を目指すことで、安全で快適に過ごせる環境が作れます。ぜひケージやゲートを利用してみてください。