しっぽを振っているから喜んでいる!は間違い?
犬のしっぽに関する知識として広く知られているのが、「しっぽを振っている時は喜んでいる」という知識です。犬のしっぽは犬の感情が表れる場所であることは間違っていませんが、それが必ずしもポジティブな感情だけとは限りません。
場合によっては、緊張や不安、警戒、威嚇、牽制といった相手に対してネガティブな感情を抱いている時にも、しっぽを振ることがあります。
基本的に、しっぽを右寄りに振っている時はポジティブな感情が、左寄りに振っている時はネガティブな感情が影響していることが多いと言われています。
️ 犬が嫌な気持ちになっている時の『しっぽの振り方』3選
では、犬が嫌な気持ちになっている時、どのようなしっぽの振り方を見せているのでしょうか。ここでは犬が嫌な気持ちの時に見せる代表的なしっぽの振り方と、その時の心理状態について解説していきます。
1.左寄りに素早く振っている
大きく左右に素早くしっぽを振っていたり、右寄りに素早くしっぽを振っている時は、喜びや嬉しさを表していることが多いです。しかし、左寄りにしっぽを素早く振っている場合は、警戒や不安を意味していることが多いようです。
初めて会った人やまだ馴れていない相手と出会った時、苦手な人と出会った時など、しっぽを振っていても左に向かって振られている場合は、不安を感じているサインです。
無理に近づけるのではなく、まずは犬の様子を観察し、手を差し出して匂いを嗅いでもらうなどして気持ちを落ち着かせましょう。
2.高く上げた状態で小刻みに左右に振る
ピンとしっぽを高く上げた状態で、小刻みに小さくフリフリフリッとしっぽを振っていることはありませんか。これは警戒や威嚇、牽制といった感情が働いている時に見せる動きです。
相手がいる場合、その人よりも「僕の方が強いんだぞ!」と威嚇や牽制していることが多いです。同時に吠えたり唸ったりする犬も少なくありません。犬によっては、飼い主さんを守ろうとしていることもあります。
また、相手がいない時に唸りながらしっぽを小刻みに高く振っている場合は、警戒心を煽るような音が遠くから聞こえたり、知らない人が家のインターホンを鳴らしたりしているタイミングが考えられます。
3.少し低い位置でゆっくりと振る
しっぽを低い位置でゆっくりと左右に振っている時、これは強い不安や戸惑いといった感情が働いていることが多いです。
「なんだか聞きなれない音が聞こえてくるな」や「飼い主さんの機嫌が悪いのかも」と飼い主の顔色を伺っている時などに見られます。
また、知らない人が家に入ってきた時や苦手な人が近づいてきた時、臆病な犬の中には吠えたり唸ったりと攻撃的な行動を取らず、このようにブルブルと震えるような様子を見せる子もいます。
嫌な気持ちを持たれている時は不安や警戒を和らげる接し方を
しっぽを見ることで、その時の犬の心理状態を把握する参考になります。
もしも嫌な気持ちを自分に向けられていると思った時は、まず犬の不安や警戒心を和らげるために、以下のポイントを押さえた行動を意識しましょう。
- なるべく目線を犬と同じにする
- 初めから目を見つめるのではなく体の側面を向けるように接する
- 手を近づけて犬が安心するまで匂いを嗅がせる
- 上から触ろうとしない
- 大きな声を出したり突然大きな動きをしたりと驚かせる行動は控える
これらのポイントを押さえて少しずつ接することで、相手の犬の警戒心を解くことができます。
飼い主さんは、こうしたポイントを相手に伝えたり、愛犬に優しく声をかけたりして愛犬の緊張や不安を和らげ、落ち着かせてあげましょう。飼い主さんが相手の方と仲良く接している姿を見せることも効果的ですよ!
️まとめ
いかがでしたか。犬が嫌な気持ちになっている時、しっぽがある特定の動きを見せます。少しでも犬が嫌な気持ちになっていると察した時は、愛犬の気持ちを落ち着かせるような接し方を心がけましょう。