常夏の楽園ハワイで『犬の多頭飼育崩壊』地獄のような現場から救出

常夏の楽園ハワイで『犬の多頭飼育崩壊』地獄のような現場から救出

動物の多頭飼育崩壊は、残念ながら世界中人間の住むところのほとんどに見られます。温暖な気候の米国・ハワイ州でも同じこと。惨状をきたした現場から400頭近くの犬や猫、鳥が救出されました。

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何のために動物をためこむ?

踏み込み

常夏の島ハワイ島。青い空、ヤシの木、サーフィンに興じる人々…。「楽園」と呼ばれるこの地にも、残念ながら裏の顔があります。動物の多頭飼育崩壊現場から伝えます。

全部で400頭近くの動物たちのうち、犬は100頭近くいたそうです。

この子たちが生きている現実は楽園どころか、地獄のよう。

職員:「典型的な例ですね。100頭近くの犬には、目の感染症が見られ、犬たちの間でけんかも起こっています。」

「寄生虫による皮膚や内臓の疾患も多く見られます。」

100匹ほどいる猫たちの健康状態も犬と同様です。残りはすべて、ニワトリやカモなどの鳥たち。状態はやはりボロボロです。鳥の場合、鳥インフルエンザなどがまんえんする危険もありますね。

1匹ずつ運び出す作業は大変です。中には身の危険を感じで咬みつこうとする子もいますので、要注意です。

この子は顔や体にいくつもの咬み傷を負っています。多くの犬が無頓着(むとんじゃく)に1か所に集められると、仲間割れや小さい集団間の争いが起きがちです。命を落とす犬も出てきますよ。多くの犬を飼育する場合、性格を見極めてグループ分けすることが大切なのです。

こちらの区画は反対に、犬たちがケージに押し込められています。飲み水もなく、この子は脱水状態だそうです。

ケージの中はフンだらけ、犬たちは脱毛したり、ケガしていたり、ダニに吸血されていたりです。

この子は皮膚の状態が極端に悪い。

職員:「たぶんこうしてなでられると、炎症を起こした皮膚に痛みがあるでしょう。それでもこの子は、愛情を向けられることを喜んで、痛みをがまんしています。」

抱き上げられた犬の前足の爪。ネグレクトを象徴するようです。

この爪、この表情

爪が長く伸び巻いてしまっている子は、職員の胸に抱きかかえられて、何とも言えない至福の表情を浮かべています。

これまでおそらく、一度も経験したことのないぬくもりに包まれて、この子には現在も過去も未来もなく、ただこのひと時の喜びにひたっているかのようです。

動画を見ることは保護活動支援につながります。

※こちらの記事は動画の制作・配信をしている団体より許可を得て掲載しております。
 動画制作者:Humane Society of the United States
 掲載YouTubeチャンネル:The Humane Society of the United States

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