非情な競売の現場
潜入して記録
ペットショップやインターネット上で販売される数多くの犬たち。「かわいい」という理由で安易に購入していませんか?子犬の出身が偽装されていないか、確かめられますか?その裏で、繁殖用の犬たちと、生まれた子犬たちが粗雑
に扱われているかもしれないのです。
そんな実態の一部を明らかにしようと、動物愛護団体The Humane Society of the United States が、いくつかの繁殖犬のオークションに潜入しました。
競売人が雰囲気を盛り上げるテンポの良いかけ声をかけていきますが、よく聞いてみると言っていることは、
競売人:「1年で22万円分も産めるしろものは、よそじゃ見かけないよ!」
競りにかかっている犬を完全に物あつかいしていますね。
ものすごい数の犬たちが、ケージに積み上げられ、倉庫内には激しい犬の吠え声が満ちています。怖がっている子、困惑している子、神経質になっている子。
多くは数万円以上で競り落とされますが、「種付けが弱い」「たくさん産まない」など、もうけが少ない犬は「セール品」として千円程度でお払い箱となっていました。使えなくなるまでにほんのわずかでも稼がせるというのが、セール品の犬なのでしょう。
競売人:「牛1頭が金になるには5年かかるが、犬は半年でもうけが出るよ!」
こちらの会場では犬たちが小さなキャリーケースに押し込められています。犬の安全や心地よい環境などにかまわない姿勢がはっきりわかります。潜入員が会場に滞在した7時間の間に、犬たちは散歩はおろか、水も与えられませんでした。
また別の会場では、気温2℃に満たない極寒の中、犬たちは吹きさらしのケージに長時間飲まず食わずで放置されていました。
その後
売られた犬たちの行く先は、さらに過酷な環境です。虐待に苦しみながら強制的な交尾や出産を繰り返し、ボロボロになって死んで行くか捨てらる前に愛護団体などに救出されるのは、ほんの一握り。
動画の最後の言葉を忘れずにいましょう。「かわいい子犬をペットショップやインターネットで買ったとしたら、あなた自身もこの現実に加担したことになるかもしれません。」
運よく保護施設にたどり着いた犬たちが、繁殖目的や虐待の対象としてではなく、家族を求めて待っています。
動画を見ることは保護活動支援につながります。
※こちらの記事は動画の制作・配信をしている団体より許可を得て掲載しております。
動画制作者:Humane Society of the United States
掲載YouTubeチャンネル:The Humane Society of the United States