キャン!キャン!
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数か月前に捨てられたチワワを見かけた人がずっと食べ物を与えてきました。でもチワワの恐怖心が消えることはなく、触ろうとすると悲鳴を上げるのだそうです。
こんな心理状態で路上暮らしではチワワも不幸だろうと、保護した人は保護団体Hope for Paws保護依頼。しかも彼らが到着する前にチワワを誘導して自宅の裏庭に誘導してくれていました。ありがたい!
環境が変わったことがよかったのか、この女性職員のかもしだずオーラが犬をリラックスさせるのか、チワワはすぐに寄ってきて手から直接食べ物をもらいましたよ。
安心していたら、何もしていないのにチワワは突然「キャァン!」と叫んで後ずさり。やはりトラウマが強いようです。ワイヤリードを見ても後ずさり。プラスチックフェンスで囲い込んで保護することにしました。
この家の女性にはかなり心を許している様子。彼女にフェンスの中に座ってもらい、犬が彼女に近づいたところでフェンスを閉じました。これでつかまえやすくなります。
こうやって女性の足元にすり寄り、甘えたように見上げるのですが彼女にさえ触れられると反射的にキャン!と叫んで後退してしまうのでしょう。
布リードを首に回すと当然「キャーァァン、キャーァアァァン!」と連続悲鳴を上げ、いすの下に隠れます。
いすが取り払われるとあせって逃げようとします。
でも徐々に落ち着きを取り戻し、また手から食べ物を受け取りました。
団体リーダーは手をつかわず、ひざ下が犬に触れるように犬の背中側にしゃがみます。犬は鳴き叫びますが「大丈夫だよ~。何にもしないよ~。」とやさしい声で繰り返す声の方を見上げて「あれ?」という表情。
フラッディング法
次の段階は犬と向き合い、タオルで顔まわりをなでます。反射的にくちびるがピクッと持ち上がりそうになりながらも耐える犬。
そしてこれ!いやがって跳ね回る犬の勢いを利用してひざに乗せてしまいました。そしてタオルでなでます。これは犬のセラピーで「フラッディング」と呼ばれるテクニックだそうです。恐怖心を引き起こす刺激や状況にあえて直面させて、その刺激は危険ではないと学習させるメソッドです。
からだ全体がつつまれている感じ、人の体温や鼓動を感じると、うまく行けば徐々に落ち着いてくれるかも…。
犬は不安で鼻をならし、鼻の頭をなめますが、咬むそぶりは見せません。でもリーダーはあえて、タオルにかみついてくれた方がいいとも思っています。そうすると「この人は咬みついても逃げない」と犬が理解するからだそうです。
危険もともなうこのテクニック、慣れない人が安易に真似はできませんね。下手をすると、犬の恐怖心が増してしまうかもしれません。
犬は目を閉じました。リーダーはタオルを置いて素手で頭から背中をなで始めます。犬を「アーノルド」と呼ぶことにしました。
ケア
キャリーケースに押し込むときにまたキャンキャン声を上げましたが、無事に病院に到着しました。まだちょっと信用ならない(笑)アーノルドの口元にマズルをしてて診察します。体の健康状態に問題ありませんでした。
続いてシャワー。アーノルドが落ち着いてきたことを察知して、シャワーの間にマズルをはずしてみると…大丈夫!
それから
アーノルドを引き受けた一時預かり施設での様子です。犬用ベッドに座るアーノルドは、背中を触られるとキャン!あー、やっぱり一筋縄ではいきません。笑
施設の運営者もフラッディング法を使います、しかもこの人、タオルでなく素手で。アーノルドはうろたえて口を開け、手に牙を当てますが、咬んではいないのですね。
このメソッドに反対する人もいるそうです。反対の理由も一理ありますが、動画に登場する人たちは長年の経験から、フラッディングで効果がある犬かそうでないか、見極めることができるのでしょう。
アーノルドはこうして少しずつ、少しずつ、人間への不信感を忘れていけそうです。進歩の様子が見える動画をご覧ください。最後は驚きですよ!
動画を見ることは保護活動支援につながります。
※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル:Hope For Paws - Official Rescue Channel
Hope for Paws
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