首輪が絡まって
通報・発見
見捨てられてケガをした小型犬の保護依頼を受けて、ロスアンジェルスの保護団体Hope for Paws が現場にやってきました。
見捨てられた経緯はわかっています。元飼い主はこの2か月前にがんの治療のために入院して帰宅することはありませんでした。長期入院かあるいは亡くなったのかもしれません。
でも入院する前に…もっと言えば健康なうちから、飼い犬の身の振り方をしっかり計画してほしかったですね。病気は気の毒ですが犬に対しては、ネグレクトからの遺棄となってしまいました。
それ以来、通報者が食べ物と水を与えてきましたが、犬の足のケガが悪くなってきたためプロにまかせようと通報したそうです。これが間一髪、犬の命を救うことになりました。
飼い主と一緒に住んでいた家を突然放り出されて、犬は途方にくれながら飼い主の帰りを待っているのでしょう。
保護
犬はチワワです。家の床下にもぐり込んだのを確認して、周囲をプラスチックフェンスで囲みました。
犬が床下から飛び出した!すかさず網を投げます!
網を投げた人が「つかまえた!」と声をあげると、床下から青いシャツ、額にライトをつけた女性がはい出してきました。彼女が体をはって犬を外に追い出したのです。
犬は興奮状態で網を噛み切ろうとします。この2か月、混乱して人を怖がって生きていたのだから無理もありません。
なだめながらケージに移しました。
ケア
病院に向かう途中、犬を「クリフォード」と呼ぶことにしました。
病院ではまだオドオドしていますが、決して攻撃的ではなく、おとなしく抱き上げられました。すると大きな発見が。
クリフォードはゆるめだった首輪に左前足を突っ込んでしまい、首から胸にかけて首輪が斜めにがきつく締まっていたのです。
その結果、左のわきの下に首輪が食い込んで皮膚が大きく裂けてしまいました。何週間、その痛みに耐えていたのでしょう。保護が数日遅かったら、感染が進んで命にかかわったかもしれません。
【閲覧注意】動画の3分23秒~3分35秒まで、破れた皮膚を確認し治療をしています。出血はないですが、患部がよく見えるので苦手な方はとばしてくださいね。
痛みをともなう治療の間、クリフォードは悲鳴もあげずにたえました。
治療後、すぐにシャワーが許されました。落ち込んでる、落ち込んでる。
体が渇いたら、ピーンと張りつめた緊張の糸がプツン。今までの疲れが一気に出たように、心も体もゆるやかになりました。このまま眠ってしまいそう…。
それから
クリフォードを一時預かり施設が受け入れてくれました。小さなクリフォードはシッポをブンブン振って、人にもピットブルの仲間にも親愛の情を示します。きっと里親さんが見つかるでしょう。
飼い主の入院や死亡によって犬が突然放り出されるというケースが後を絶ちません。コロナ禍では隔離や入院といった事態も普段より想定しないといけません。大切な家族としての犬たちを守るため、日ごろから緊急事態の対策を立てておきたいですね。
家族、親戚、友人、隣人、ペットホテルなど、あらゆる可能性をさぐり良い関係を築いて、犬のためのセイフティネットを広げておきましょう!
※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル:Hope For Paws - Official Rescue Channel
Hope for Paws
▼▼ 公式サイトはこちら ▼▼
https://www.HopeForPaws.org
▼▼ Facebookページもあります ▼▼
https://www.facebook.com/HopeForPawsCalifornia